【CJC=東京】米カトリック教会インディアナ州サウスベンドのジョン・ダルシー司教が3月24日、現地の名門カトリック系ノートルダム大学が5月17日に行う卒業式を欠席すると文書で発表した。ヒト胚性幹細胞(ES細胞)研究助成を解禁したバラク・オバマ大統領が、式に招待されていることを理由に挙げたことで話題となっている。
ダルシー氏は「オバマ大統領は、人間の命を神聖なものと見なさない長年の主張を、政治政策として再び明らかにした。無垢な人間の命を直接破壊することを後押しするものだ」と、ES細胞研究への補助金拠出を強く非難している。
オバマ大統領は同大学から名誉学位を授与されることになり、卒業式ではスピーチをする予定。
同大学には、中絶を否定するカトリック学校として、大統領の出席に否定的な意見もあり、中絶反対団体などから卒業式招待の取り消しを求める声が挙がっている。
同大学では、ジミー・カーター、ロナルド・レーガン、ジョージ・H・W・ブッシュ、ジョージ・W・ブッシュらの歴代大統領8人が演説している。