世界各国のルーテル派教会が加盟するルーテル世界連盟(LWF)は27日、LWF加盟諸教会の08年の信徒数が前年に比べ世界全体で16万人増加したと発表した。アジアの教会の成長が最も大きな要因になったとしている。
発表によれば、LWFに加盟する諸教会の信徒数は08年に6850万人で、前年比で0.24%増加した。LWF非加盟のルーテル派教会も08年は同じく信徒数が0.24%増加して、350万人となった。アジアの教会の成長が最も著しく、アフリカ、南米、カリブの諸教会も増加したが、北米、欧州の諸教会では減少となった。
世界で最もルター派教会が多くあるアフリカでは、信徒数は07年の1730万人から15万8000人増加し、1%の成長を遂げた。LWF加盟の教会でアフリカで最も大きな「エチオピア福音教会メカネ・イエス」は14万3000人増加し(2.9%増加)、信徒数は500万人と、世界で最も大きなルーテル派教会であるスウェーデン教会の680万人に次いで世界2位の規模となった。
今年アフリカで最も成長率が高かったのはナミビア福音ルーテル教会で、37.5%の成長率を記録し、信徒数は67万3000人となった。また、ケニア福音ルーテル教会も17.6%と高成長率を記録。1万5000人が新たに教会に加わり、信徒数は10万人となった。
地域別では最大の成長率となったアジアでは、全体で信徒27万人が増加し、3.26%の成長率であった。
LWF加盟の教会でアジア最大の「バタク族プロテスタント・キリスト教会」(インドネシア)では、新たに25万人が加わり、6.7%の成長を遂げて信徒数は400万人となった。
一方、欧州では全体で20万3000人の信徒が減り(0.55%減少)、約3690万人となった。世界最大のルーテル派教会であるスウェーデン教会も07年に比べ7万4000人の信徒を減らし(1.1%減少)、680万人となった。
最も減少したのはフランス福音ルーテル教会で、2万9600人が減り、前年比で74%の減少率、国内の信徒数は1万400人のみとなった。
ルーテル世界連盟は、ルーテル派のキリスト教会の世界組織で、1947年にスウェーデンのルントで設立。現在、世界79カ国の140のルーテル派諸教会が加盟している。