当時のムソリーニ伊独裁政権と「ラテラノ条約」を結び、1929年2月11日に世界最小の独立国として誕生したバチカン市国が11日で満80周年を迎えた。バチカンでは12日、ローマ教皇も出席する記念のコンサートが行われた。
ローマ市内に位置する同国は、国土面積44ヘクタールと、東京ドーム約10個分の広さしかない世界最小の国。19世紀後半のイタリアの独立、統一により教皇領を接収されて対立が生まれたが、1929年に同条約が締結されて和解に至った。
人口は2000人程度しかいないが、年間の観光客数は200万人規模。ローマ教皇庁として、世界の人口の約17%を占める約10億人のカトリック教徒に大きな影響力を与えている。