【CJC=東京】カンタベリー大主教ローワン・ウィリアムズ氏が指導する英国国教会は、女性主教の叙階を認める規則草案を12月29日発表した。2月に開催される総会に提出される。英国国教会は1994年に女性を司祭に任命した。
女性や公然同性愛者の主教を認めるか否かは世界聖公会共同体(信徒7700万人)を構成する各管区の間でも、また管区内でも賛否が分かれ、米聖公会では教区レベルでの離脱にまで至っている。英国国教会は世界聖公会共同体の母教会。
国教会総会議員は、女性主教を教会規則に盛り込む方向へ進むことを2008年7月に決定した。
草案では、女性主教に反対する教区には男性の「代替主教」が任命されることになる。ただ規則制定の過程から見て、2014年以前に女性が主教に叙階されることはないと見られる。
女性叙階を働き掛けている『女性と教会』グループのクリスティナ・リース氏は「女性が主教になれる条項を含んでいる。とにかく案文が出てきたのは良いニュース」と指摘している。
バチカン(ローマ教皇庁)は、女性主教制が聖公会とカトリック教会との和解にとって障害になる、と警告して来た。