不安や悩みを持つ人々の話し手となって自殺防止の援助をする電話相談機関「京都いのちの電話」が、ボランティア相談員の不足に悩んでいる。自殺志向を訴える電話件数は毎年増加傾向にあるが、一方で相談窓口の回線が足りず、電話のつながりにくい状態が続いている。現状に危機感を抱く事務局は、ボランティア相談員の参加を市民に強く呼びかけている。
京都いのちの電話は85年から年中無休・24時間体制で電話相談に当たっている。現在回線は2つで、約160人のボランティア相談員が一人当たり週1回、3時間半ごとの交代で担当している。
受信件数は一日平均75件で、相談時間は一人平均約24分。長いときは1時間以上の場合もあり、電話を切ればすぐにかかってくる状態だ。「電話がつながらない」との苦情が利用者から寄せられており、回線を増やすためにも早急にボランティアの増員が必要だという。
ボランティア相談員となるには、指定の養成講座の受講と約2年間の研修が必要。次回の養成講座は来年5月に開講され、募集は来年2月初旬から4月中旬まで行われる。研修の申し込み・問い合わせは、事務局(075・864・1133)。