インドの経済中心地であるムンバイを管轄するローマ・ カトリック教会は1日、カトリックの聖日に「キリストの肖像が血を流した」と信徒たちが主張した「奇跡」を否定した。AFP通信が伝えた。
問題の「奇跡」とは、「絶えざる御助けの聖母(Our Lady of Perpetual Succou)」の聖日とされている6月27日に、ムンバイの聖ミカエル教会にあるキリストの絵から血が流れ始めたというもので、噂を聞いた信徒たちが同教会に殺到した。
これを受けてムンバイの大司教であるオズワルド・グラシアス枢機卿も同教会を訪れ、この絵についての科学的な分析を指示。8月31日発行の週報では、「絵に現われた赤い色の光が血液であることを示す痕跡はないことが確認された」と宣言。しかし、現象については説明が付かず、枢機卿は「その日は参拝者が多かった上、モンスーンによる湿気もあったので、それが原因だったと考えてはどうか」と提案した。