08年米大統領選における共和党の指名候補者であるジョン・マケイン上院議員は10日、米ギリシャ正教の最高権威であるメトリオ大主教と、ニューヨークにある同主教の事務所内で対談した。
米国ギリシャ正教大主教区(GOAA)によれば、両氏は宗教の自由や人権、その他社会問題について話し合ったという。また、今回の対談は、当時共和党の指名候補争いの中にあったマケイン議員と同大主教との間で持たれた昨年6月の対談の延長にあるもので、私的立場で行われたもののだという。
対談の間、両氏は現在米国が直面している経済的苦境や、生命の尊厳、すべての国民に対する教育の重要性など米国の国内問題の他、トルコのコンスタンティノープル総主教が保持しているギリシャ正教における名誉上の最高地位、世界総主教(エキュメニカル総主教)の法的保護や、トルコ軍の軍事仲介などによって分断が続いているキプロス問題についてなど、国際的な問題についても話題は及んだ。
対談後発表された声明でメトリオ大主教は、「大主教として、我々の全ての指導者のために祈ること、また我々ギリシャ正教の信仰を持つ人々に同様にすることを勧めることへの責任を感じた」と語っている。