【CJC=東京】 中国の教会やキリスト教団体も、四川省での大地震災害への対応を始めている。すでに初動チームを派遣したが、現在の最優先課題は、被災地域へ通じる道路を開通させ、家を失った人たちに食糧と避難シェルターを提供すること。
プロテスタント系の『愛徳基金会』とカトリック系の『進徳公益』は地元の教会ネットワーク、協力団体、さらには国内のNGOと連絡を取り災害への緊急対応に動いている。両団体ともこれまでの緊急救援での経験を生かし、地震被災者のために食糧、水、薬品、衛生資材、キルト布団、シェルターなどの提供に努力している。
教皇ベネディクト十六世は14日、恒例の水曜日の一般接見で、大地震による多数の死者・行方不明者、大規模な被害状況を憂慮、震災下の厳しい試練に置かれた人々への精神的一致を示されると共に、救援活動にあたる人々に神の支えを祈った。
世界162の国・地域のカトリック救援団体『カリタス』の連合体『国際カリタス』も救援を始めたが、中国の『進徳公益』は公認教会系の団体であることも考慮してか、香港カリタスと豪カリタスを通じて活動を展開している。
ジュネーブに本拠を置くプロテスタント各派の救援組織の連合体『国際ACT(教会共同行動)』は、中国の愛徳基金から災害情報を受け取っているが、それによると、被災地への通信・交通手段が破壊され、連絡をとるのが非常に困難という。愛徳基金は震源地から160キロ離れた成都にスタッフを派遣、地震発生の5時間後には到着した。香港聖公会(英国国教会)と基督教協議会は、救援活動のための資金を愛徳基金を通じ拠出した。
中国の公認カトリック教会系信徳通信は、四川省各地で教会も被害を受け、日曜日のミサのために他の場所を探さなければならないと報じている。