高神教会の形成とその歴史を学ぶため、神戸改革派神学校の神学生ら7人による韓国訪問団が3月22〜27日、高麗神学大学院(院長職務代行キム・スンソン博士)を訪問した。
今回の訪問は、高神教会の歴史記念館が開館して以来初めてのこと。神戸改革派神学校と高麗神学大学院はこれまで、毎年定期的に両校の教授や学生らが互いに訪問し合う交流を行っており、今回の訪問のきっかけとなった。
昨年5月には、 神戸改革派神学校で歴史神学を教える袴田康裕牧師が高麗神学大学院を訪問し、現代教会史の授業で講義を行い、「スコットランド教会改革の伝統と今日の教会」などの説教をした。
訪問団に参加した神学生は、「日本ではこのような歴史をあまり教えない。高神教会の歴史に関する講義を聞き、記念館を見られたことは意味深かった」と感想を語った。
また、神戸改革派神学校3年生のキム・ジェラン宣教師は、「高神教会から派遣された宣教師が日本宣教のために蒔いた種が今実を結んでいる。今回の高麗神学大学院への訪問は特別な意味がある。(日韓の)相互交流が単純な訪問で終わるのではなく、神様の国の拡張のためにともに祈ることで、一緒に成長するための良いきっかけになれば」と語った。
訪問団は5泊6日の日程でソウル・ヨンドン教会、センムル教会、楊花津(殉教者記念館)、西大門刑務所、韓国民俗村、高神歴史記念館、独立記念館などを訪問。オ・ビョンセ博士(前高神大学総長)の特別講義にも参加するなど、韓国の教会を学ぶ忙しいスケジュールをこなした。(ChristianToday.co.kr)
【高神教会、高神派 (こうしんきょうかい、こうしんは)】 大韓キリスト教長老会の一グループで、いわゆる「出獄キリスト者」の一人であった韓尚東(ハン・サンドン)牧師が中心になって1946年、釜山に高麗神学校を設立したことから生まれた。韓国が日本の占領下にあったとき、神社参拝の強制に対して積極的に反対した信徒らが高麗神学校を中心に集まるようになり、1954年4月に大邱のソムン教会で開かれた第37回総会で、いわゆる神社参拝派と完全分裂し、高神派が形成された。同グループは神社参拝が偶像礼拝に当たるとして徹底的に拒否し、信仰を守って多数の殉教者を出した。高麗神学校は1970年に高麗神学大学となり、正規の大学として発展。80年には校名を高神大学に変えて現在に至る。