新会堂建設のために29年間にわたって祈りが積まれてきた基督兄弟団・目黒教会(工藤公敏牧師、東京都目黒区)で20日、昨年12月に完成した新会堂を神にささげる献堂式が行われた。全国から200人余りが参加し、建設のあらゆる必要を満たして完成へと導かれた神に、すべての感謝と栄光をささげた。
1938年にスタートした同教会は、71年に中目黒の民家を購入するまでは目黒区内を転々としながら集会を開いてきた。79年に工場跡であった現在の地を購入し、建物を教会として利用。04年に隣接地を購入し、昨年3月から新会堂を着工した。
新会堂は鉄筋コンクリート造3階建で、教会堂部分は約120坪。必要経費の約1億9千万円は、一切の借金も無く教会員らの献金でまかなわれた。
礼拝堂正面にある十字架には、29年間に及ぶ教会員らの祈りと賛美がしみこんだ前会堂の梁を使用。その上には、創世記1章で神の創造された「光」、同6章以下にあるノアの箱舟の物語に登場する「鳩」、「オリーブの若葉」、「虹」、そしてイエス・キリストの「十字架」をモチーフに、人類の救いと永遠の平和を表現したステンドグラスが、「救いの岩」(詩篇89:26)なるキリストを表した壁石にはめ込まれた。
式は午後2時から、長内和頼氏(基督兄弟団理事長)の司式、工藤氏の司会で行われた。奏楽から始まり、会衆一同による賛美の後、笠見滋氏(同大阪教会牧師)と市川赳男氏(同宇都宮教会牧師)が、それぞれ詩篇103篇1〜14節、ゼカリヤ4章5〜9節を朗読。小平牧生氏(同西宮教会牧師)が祈祷をささげた。
続く志村義樹氏(会堂建築委員長)からの会堂建築経過報告の後、司式の長内氏が式辞を述べた。長内氏は、「このところで神の言葉が力強く、健全に語られ、多くの人が心を開いて聴くことができるように」「神の前に祭司として召されている一人ひとりが、生ける神の証し人であると同時に、再臨の約束が一日も早く訪れるように祈るところであってほしい」と、ハガイ書2章7〜9節から祝福の言葉を贈った。
新会堂の建築に携わった建設関係者らに工藤氏から感謝状が手渡された後、峯野龍弘氏(日本福音同盟理事長)、重村正己氏(基督兄弟団東京教区長)、大畠之成氏(同水戸教会牧師)をはじめ、地元町会長、建設関係者らが祝辞を述べた。
峯野氏は祝辞で、「(新会堂完成を)私たち超教派の、首都圏における大きな喜びとしてお祝い申し上げたい」と喜びを伝え、「新会堂の完成とともに、今までの何倍にもインパクトのある存在として日本の宣教事情を打ち破っていくお働きを」と同教会の新しい出発を祝った。