2014年2月の東京都知事選で選挙運動員に現金を配ったとされる事件で、公職選挙法違反(運動員買収)罪に問われている元航空幕僚長・田母神(たもがみ)俊雄被告(67)の陣営で、当時、会計責任者の立場にあった鈴木新(あらた)被告(57)=同罪で起訴=が7日、東京地裁で行われた初公判で起訴内容を大筋で認めた。読売新聞などが伝えた。
同紙によると、鈴木被告は初公判で行われた罪状認否で「事実通り」と述べて起訴内容を認め、田母神被告との共謀も認めたという。田母神被告の初公判は27日に予定されているが、同紙によると、田母神被告は起訴内容を否定する見通し。
一方、毎日放送によると、検察側はこの日の冒頭陳述で、「鈴木被告は報酬の一覧表を田母神被告に見せ了承を得ていた」「その一覧表は田母神被告の自宅から押収されている」などと述べ、田母神被告の関与を指摘した。
日本経済新聞によると、事件をめぐっては、田母神被告、鈴木被告の他に、田母神陣営の元選対事務局長・島本順光(のぶてる)被告(69)の計3人が同罪で起訴されており、現金を受け取った元運動員6人についても同法違反(被買収)罪で起訴されている。