不平等と貧困を撲滅するため、キリスト教徒とイスラム教徒が一致して新しい倫理的な融資サービスの取り組みをスタートした。スコットランド国教会と英国イスラム金融協議会(IFC)は22日、ベンチャー企業の設立を発表した。キリスト教徒とイスラム教徒の金融サービスが協力する初の取り組みとなる。
2つの宗教団体は、倫理的な銀行取引と貧困との戦いを推し進めるために組織した新しいモデルの「実際の商業的な実現可能性」を検討する。この取り組みは、現在の融資団体が「社会的良心を失っている」との認識を共有して発案されたという。プロジェクトは「実現可能な倫理的金融ビジネスソリューション」を調査、選抜、検討、設立することを目的としている。スコットランド国教会は、スコットランド最大の宗教団体だ。IFCは、より公正な銀行取引の推進を目的としたイスラム教団体。
スコットランド国教会総会議長アンガス・モリソン博士は22日、エディンバラで新たな取り組みを発表した。彼は、「私たちの現在のシステムは非常に誤った方向に向かっており、お金もうけの機会が、本来は公共の用に奉仕すべき商業を乗っ取ることで、大規模な不平等と私たちの共有の資産の破壊を行っています。キリスト教とイスラム教の信仰の伝統は、経済的正義へのコミットメントを共有し、神の賜物の公平な分配を呼び掛けます。協力し、『私たちのお金を私たちの道徳のあるところに注入すること』で、私たちは共通の価値観を実行する機会を得、また最も貧困にあえぐ人たちに実質的な変化をもたらすのです。私たちの共同体に対する実際的な行動は義務であり、私たちは共にこの困難に当たれることを楽しみにしています」と語った。
IFCの顧問団のメンバーオマール・シャイク氏は、「ここ数年、私たちはスコットランド国教会と強い関係を築いてきました。そしてこのプロジェクトは良い関係の結果であり、それぞれの信仰の最善を投入したプロジェクトで共に働こうという成熟した願いの結果でもあります。
「共に働く宗教団体のポジティブなメッセージは、私たちが世界中の多くの人にヒントを与えたいと望む光の印です。スコットランドは、その起源をスコットランド国教会のヘンリー・ダンカン氏にさかのぼる銀行での貯蓄運動など、倫理的な融資についての誇りある遺産を持っています。このモデルは、スコットランドで進んでいる新しい取り組みを特に刺激する1960年代のイスラム銀行の試みの青写真ともなりました」