・・・御使いは彼らに言った。「・・・今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。・・・」・・・羊飼いたちは互いに話し合った。「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせて下さったこの出来事を見て来よう。」そして急いで行って、マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当てた。(ルカの福音書2章8節〜16節)
これから年末年始に向け、大人も子どもも忙しい時期になりますが、日本の諸習慣に巻き込まれ、ドタバタするだけでこの1年を終わらせてはいけません。家庭の中に、仕事の上に、神の御手の御業を見ようではありませんか。
先日も、東京で突発性難聴の方のために祈りました。原因不明の病気で、そのまま耳が不自由になってしまうことがある恐ろしい病気です。そういうものは、イエスに癒していただく以外にはありません。お祈りをして数日後、「病院での検査で、聴力が正常範囲に戻りました」というご報告をいただき感謝しました。主の御業は今も変わらず働いていますから、大いに期待したいと思います。
私たちが、たとえどれほど弱く罪深くても、私たち一人一人のために神の救いと愛のご計画が動いています。そしてそれを実現するために、救い主であるイエス・キリストは、神の御子でありながら、神の御位を捨て、私たちの罪を背負って死ぬためにこの世に降(くだ)ってきて下さいました。神の側では、私たちへの愛と祝福の御業、すなわち救いのための御業は御子イエス・キリストの誕生という形で確かに事実となりました。問題はこの後です。
はたして私たち人間の側では、この神の偉大な救いの御業をきちんと受け止めているでしょうか。私たちの側に、イエスの恵みを受け止める信仰が必要なのです。あなたは、救い主であるイエス・キリストを捜し当てたでしょうか。御使いの知らせを聞いた羊飼いたちは、貧しく名もなく、取るに足りない者たちでありながら、確かに、救い主イエス・キリストを捜し出したのでした。
他でもないあなたが、イエス・キリストを捜し当て、あなたの心の中にイエスを受け入れてこそ、クリスマスの喜びは本物になるのです。そのための秘訣が大きく2つあります。
1.神がなさった事実そのままを受け入れよう
まず私たちが本当の幸せを手にし、本当に生き甲斐のある人生を与えられたいと思うなら、主が成して下さった正しいクリスマスの情報を手に入れたいと思います。
私たちがイエスによって幸せにしていただくために必要なことは、単純なことです。それは、神が聖書のお言葉を通して私たちに語ってくれている、恵みの約束をしっかりといただくことです。
「きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」昨日でも明日でもない、今日です。聖書の時代で「今」ということは、21世紀の今日も「今」なのです。
そして御使いたちが伝えた神からの知らせは、「この民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来た」というものでした。全ての人が祝福される幸せの秘訣を知らせるために来たのです。それが、救い主イエス・キリストの誕生であったのです。
もしあなたが、クリスチャンとして頑張ったつもりなのに、何ごとも上手くいかず、恵みが十分ではなかったと思われるならば、ちょっと振り返って下さい。確かに真面目に頑張ってはいたでしょう。しかし、イエスから離れていませんでしたか?全ての祝福の根拠はイエス・キリストにあります。主イエス・キリストが、私の救い主としてこの世に来て下さったことを、素直に感謝して受け止めましょう。
2.神の喜びの業に加わろう
羊飼いたちは、誘い合い励まし合い、大いに期待して救い主に出会うために出かけて行ったのです。神が語りかけて下さった事柄に対して、すぐに応答する、反応の良い信仰を持った人々の姿がここにあります。それこそ神の喜ばれるもので、神の家族は豊かに祝福されるのです。単純なことですが、イエスに喜ばれる良い業、良い働きに一緒に参加しようではありませんか。
最近の世の中は、悪いことにはすぐに人が集まりますが、良いことにはなかなか人が集まりません。しかし、私たちクリスチャンは、神が喜ばれる良い業に皆で参加し、その中で喜びが増幅されて主の祝福が溢れるのです。
私たちの教会には、さまざまな奉仕の場があります。各地で合計12回行われるクリスマス集会も、神の家族である兄弟姉妹一人一人の積極的な奉仕により作り出されています。また、バザーやその他の行事、目に見えない奉仕にしても皆で主イエスの喜ばれる働きに参加できていることは感謝ではありませんか。
信仰とは何でしょうか。神がなされた出来事を、事実として、素直に受け入れること。そして神の良き業に、主にある兄弟姉妹とともに参加していくことです。そこに神の恵みが増幅されていよいよ大きくされていきます。
クリスマス心からおめでとうございます。メリエスト・クリスマス!あなたの内側にキリストの恵みが注がれますように。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。