気象庁は11日未明から早朝にかけて、兵庫県の一部と徳島県の多くの地域で、大雨の影響で土砂災害の危険度が高まっているとし、「土砂災害警戒情報」を発表した。また、11日は西日本から東日本にかけて大雨となると予報。西日本から北日本で非常に強い風が吹き、海は12日明け方にかけて大しけとなる見込みだとしている。
土砂災害警戒情報は、大雨警報(土砂災害)が発表されている状況で、土砂災害の発生危険度がさらに高まったときに出される情報。兵庫県では11日午前4時25分時点の発表で、洲本市と淡路市で土砂災害警戒情報が出されている。
徳島県では同日午前3時40分時点の発表で、太平洋側の地域を中心に、阿南市、吉野川市鴨島町、吉野川市川島町、吉野川市美郷、美馬市穴吹町、三好市山城町、三好市東祖谷、勝浦町、上勝町、佐那河内村、神山町、那賀町鷲敷地域、那賀町相生地域、那賀町上那賀地域、那賀町木頭地域、美波町日和佐地域、海陽町海南地域、つるぎ町一宇、つるぎ町半田、つるぎ町貞光、の地域で土砂災害警戒情報が出されている。
気象庁は、土砂災害警戒情報が出されている地域の住人に対しては、「崖の近くなど土砂災害の発生しやすい地区にお住まいの方は、早めの避難を心がけるとともに、市町から発表される避難勧告などの情報に注意してください」と呼び掛けている。
気象庁の同日午前4時51分の発表によると、西日本に前線を伴った低気圧があり、発達しながら西日本から東日本に進み、11日夜には三陸沖に達する見込みで、11日は西日本から東日本にかけて大雨となる予想。また、西日本から北日本で非常に強い風が吹き、海は12日明け方にかけて大しけとなる見込みだ。
特に、西日本では11日朝にかけ、東日本では11日昼前にかけ、局地的に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る可能性がある。12日午前6時までの24時間で、多いところでは、東海地方で130ミリ、四国、近畿、北陸、関東甲信の各地方で100ミリの雨量が予想されている。
また、低気圧の発達に伴い、西日本では11日昼過ぎにかけ、東日本では11日夜の初めごろにかけ、北日本では11日夜遅くにかけ、海上を中心に風が非常に強く吹く見込み。12日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は、四国、近畿の各地方で25メートル(35メートル)、中国、東海、関東、伊豆諸島、東北、北海道の各地方で23メートル(35メートル)となっている。