米ユタ州の裁判所は20日、FBIの最重要指名手配犯10人にも指定されている、一夫多妻制を掲げるカルト団体「原理主義者末日聖徒イエス・キリスト教会」(Fandamentalist Church of Jesus Christ of Latter-Day Saints=FLDS)の指導者ウォーレン・スティード・ジェフス被告(51)に対し、最低10年の実刑判決を言い渡した。CNNが21日伝えた。
CNNによれば、判決文での量刑は、連続2回の実刑5年から終身刑と規定されており、実際の刑期はユダ州赦免仮釈放委員会が決定するという。ジェフス被告に対しては、この他に罰金3万8千ドル(約420万円)の支払いも命じられた。
ジェフス被告は01年当時14歳であった被害者の女性を、当時19歳であった女性のいとこと強引に結婚させた疑いで起訴された。CNNによると、女性は結婚を望まないことを何度も訴えたが、ジェフス被告は、いとこと関係を持ち妊娠しなければ、「永遠の救済」を逃すと圧力をかけたという。
FLDSは、モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教界、LDS)が一夫多妻制を廃止した後、1930年代に同制度を保持した形で分離。ユタ州、アリゾナ州を拠点とし、1万人近い信者がいるとされている。