世界中の貧しい子ども達におもちゃやキャンディー、文房具などが入ったくつ箱サイズのプレゼント箱を贈り、福音に根ざした隣人への愛を実践する「グレイテスト・ギフト・ミニストリーズ(GGM)」では、今年のクリスマスの準備に向けて協力する教会や団体、ボランティアスタッフを全国から募集している。
この活動は、見知らぬ国の見知らぬ人から送られてくるプレゼントを通して、生まれてからずっと戦争しか知らない子ども達、飢えや病と闘って瀕死の子ども達、いじめや虐待におびえている子ども達に「世界のどこかで、誰かがあなたのことを思っている」というメッセージをわかりやすく伝えるために始められた。
送る側の中心は子ども達。プレゼントを選んで箱に詰めていく過程で、これまではもらう喜びしか知らなかった子ども達が、自ら与えるという愛の本質的な喜びを体験している。
GGMは04年10月、アライアンス教団の傘下にある日本アライアンスミッション(JAM)所属の宣教師ダレン・ポリスチャック氏(カナダ)により設立。他団体が海外で行っていた同様のプロジェクトにスタッフとして3年間従事していた同氏が、日本でも始めたいと願い来日。日本独自の機関として始まった。
これまでに全国の教会や学校(幼稚園、小学校、中・高、大学)、一般企業や個人が参加し、集まったボックスの総計は04〜05年で650個、05〜06年で2000個、06〜07年で2100個となった。07〜08年の目標は5000個だ。約50の教会からボックス作りや送り先への短期旅行に参加する人々が集まっている。
ギフトボックスはこれまでに、フィリピン、カンボジアなど東南アジア7カ国に届けられた。日本からはこれまでに234人が現地に向かい、子ども達に直接ギフトボックスを手渡した。
ボックスには、子どもにとって危険・不適当と思われる品(鉄砲のおもちゃ、輸送途中に破損する可能性の高い物など)が入らないように、梱包・配送作業は一つ一つ中身を確かめながら丁寧に行っていく。
送り手側がボックスに込める思いも大切にするが、均等なギフトが入っているとも限らないため、受け取る子どもの必要を考え、おもちゃ・学用品・生活用品(特に、歯ブラシ・歯磨き粉など)が入るように調整している。
溢れたプレゼントを入れる新しいギフトボックスも必要になるため、空ボックスの献品も募集している。ボックスは、100円ショップで売られているビデオ収納用の5Lサイズのプラスチックボックスを薦めている。現地で子ども達がリサイクルも出来るためだ。
また、ボックスの配送料とプログラムの運営費のためにボックス一つにつき1000円の献金の同封をお願いしているが、献金を入れ忘れてしまったボックスも出てくる。そこで献金のみの参加も広く募集している。
このプログラムの中で特に大変な作業が、全国から集まるボックスを点検し、均等にバランスよく配分していく作業と、目録を作る作業だ。現地に送るときには一つ一つのボックスに何が入っているのか表記する必要があるため、中に入っている品物を一つ一つ書き記さなければいけない。
ボランティアには個人で参加する人もいれば、お母さん達のグループ、バイブルスタディーのグループ、大学のサークル、男性のグループや家族など、その顔ぶれは様々だ。
教会の行事として地域の人々に参加を呼びかけ、教会と地域との協力がより親密になることもある。ポリスチャック氏は、「ギフトボックスを日本で集めることで、日本の数少ないクリスチャンたちが、(神の最善の贈り物である)キリストの福音を分かち合う機会として用いることができます」と語る。
送られるギフトボックスを通して、日本から福音のメッセージが発信される。それを受け取る地域では、イエスの愛が語られ始める。送る側と受け取る側の双方が、プログラムに込められた福音のメッセージを受け取っている。
「苦しみ、傷ついている地域の方々や世界中の方々に、憐れみと愛の手を具体的に差し伸べていくことができるように、日本の教会を手助けしていくことが私たちの望みです」というポリスチャック氏。「ぜひ、GGMに来て、数時間でもいいので一緒に子ども達のためにギフトボックスを作りませんか。サンタクロースの倉庫にいるような感じですよ。子ども達のために送られてきたプレゼントやおもちゃにたくされた、人々の暖かさに触れてきっとあなたの心も温かくなりますよ」と参加を呼び掛けた。
問い合わせはGGM(メインオフィス:〒352-0032埼玉県新座市新堀2-5-14、倉庫兼ボランティアセンター:〒176−0012東京都練馬区豊玉北1-12-3聖書キリスト教会4F、メール:[email protected])まで。