同志社大学の2014年度プロジェクト科目「京都発のキリスト教祭服を世界に発信する」の制作発表イベントが、12月18日(木)に京都市の同大学クラーク記念館で行われる。入場無料。
現在、国内チャペルで行われる結婚式は、ウェディングドレスやタキシードには意匠を凝らし、その種類は豊富である一方、司式者の祭服は画一的で、ほぼ全てが海外からのカタログやネット販売品という現状がある。そこでキリスト教主義である同志社大学の生徒と、友禅染の老舗「千總(ちそう)」が共同して、キリスト教文化と京都の伝統産業の技術と美意識の異文化コラボレーションにより、京都だからこそできる新たな祭服を制作、発信するのが同プロジェクトの狙い。今回制作する祭服はストール。「時代、宗派を超えて用いられ続けるストールを制作することで、現在だけでなく、未来へ向けて新たな可能性を発信できる」としている。
結婚式用のストール制作にあたり、ストールに「束ね熨斗(のし)」を模した形状を用いることで結婚式の要素を表現した。また柄はイエス・キリストの象徴である魚柄を主要モチーフに、また季節に合わせて、キリスト教に関連したぶどうなどのモチーフと、日本の四季を代表する自然柄を用いた。彩色は日本の四季と教会暦に対応する色を選択。京友禅の素晴らしさを伝えるため、秋の場合、京友禅ならではの魅力「匹田(ひった)」を用いるなど表現を工夫した。企画者側は「本プロジェクトでは、工程を重ねるごとに美しさを増す京友禅と、キリスト教祭服を融合させることに挑戦した。この試みを、わたしたちの制作したストールを用いて世界に発信したい」としている。
イベントでは、▼制作したストール、▼学生の書いた図案とそれを元に千總制作部が書いた図案、▼制作過程及び成果報告のパネル、▼京友禅の着物・既存のキリスト教祭服、▼制作したストールを用いて行った模擬結婚式の映像、などの展示が行われる。問い合わせは、同プロジェクト(メール:[email protected]、フェイスブック)まで。
日時:2014年12月18日(木)午後1時~5時
場所:同志社大学クラーク記念館 2階クラーク・チャペル(住所:京都府京都市上京区今出川通烏丸東入)