米長老教会(PC(USA))内の保守派グループが、同性結婚の式を牧師が執り行うことを許可する第221回PC(USA)総会決議につき、「遺憾」の意を表明した。
PC(USA)総会では、同性結婚が法的に認められている州においては牧師がその結婚式を執り行ってもよいという議案が採択されたが、これに対し保守派グループ「フェローシップ・オブ・プレスビテリアンズ」は20日、抗議文書を送りつけた。
またこの文書では、長老教会としての公式な結婚の定義を「男性と女性」の間で結ばれるものから、「2人の人間、伝統的には男性と女性」という定義に変更するという議案の採択についても、強い遺憾の意が示されている。
「総会のこのような採択を我々は遺憾に思います。この日を振り返り、これらの決定の間違いに気付く日が必ず来ます」と、文書には記されている。また、「しかしながら、長老教会総会は決定を下してしまいましたので、我々としては妥協することなく前に進むしかありません」としている。
さらに、この抗議文書には、PC(USA)の信者は決議後、長老教会を去ることを考慮した方がよいかもしれない、とも書かれている。
「これら2つの決議に賛成する人たちはこれまで、伝統的な結婚を固く支持する者たちもPC(USA)の中で完全に伝道の使命に携わり続けることができるように、多大な努力をしてきてくれました。このままそれを続けていく決意をしている人もいるでしょうが、考えを変える人もいるかもしれません」「PC(USA)に残ろうと決めれば、我々が反対する決定や行動に遭遇するのは確実ですから」
ミシガン州デトロイト市で行われた総会では、牧師が同性結婚を執り行うことに対し圧倒的多数が賛成票を投じた。
また総会では、教会規則に書かれた結婚の定義を「1人の男性と1人の女性」の間で結ばれるものから「2人の人間」へ修正することも認められた。牧師の司式案は371票対238票、定義修正案は429票対175票で決定し、どちらの投票も大きく差がついている。
「明らかにPC(USA)の信者の間には、この問題について異なる意見があります」と、第221回総会長ヒース・K・レイダ氏は言う。「しかしながら、異なる意見を持った人々同士が尊重しあい、意見の相違があっても、家族としてお互いに愛し合うことが受け入れられました。教会としての決定は下されたので、我々はこれに従っていきます」