メリーランド州ボルチモア市――全米最大のプロテスタント教派である南部バプテスト連盟(SBC)は10日、 アーカンソー州にあるメガチャーチ「クロスチャーチ」の主任牧師ロニー・フロイド氏を新議長として選出した。
フロイド氏は、同連盟の2014年大会で議長に選出された。メリーランド州のデニス・マンプーン・キム氏とケンタッキー州のジャレッド・ムーア氏という他の候補者を破っての当選だ。3千人以上が投票し、フロイド氏は第1回目の投票で51.6パーセントの票を獲得して勝利した。
「信頼でき」「信仰篤く」「南部バプテスト会員をうまく率いることができる人物」としてフロイド氏を推薦したのは南部バプテスト神学校のアルバート・モーラー学長で、彼は投票前の推薦演説でフロイド氏を称えた。
フロイド氏の当選は、教会の成長と国際的な宣教にフォーカスを当てる彼のやり方を明らかに承認する形になった。
アーカンソー州のメガチャーチを率いるフロイド氏は、先だってバプテスト・プレス紙に対し、もし自分が同連盟の代表に選出されれば、「南部バプテスト連盟に呼びかけ、アメリカにおける次の大いなる霊的な目覚めを求める大規模な祈りで神に向って叫ぶ」つもりだと語った。また同連盟が「大宣教命令を完成させる速度を加速できる」ように、自分ができることは全て行うとも語った。
フロイド氏が率いるクロスチャーチは、協力プログラムへの寄付、教会への出席、洗礼という3つの分野において、大いに貢献してきた。この3つは、フロイド氏の先任である同連盟現議長のフレッド・ルター氏が、同連盟において減少傾向にあると語っていた分野だ。
バプテスト・プレス紙が伝えるところによると、クロスチャーチは、アーカンソー州バプテスト連盟に属する1400の教会が、南部バプテスト連盟と州連盟の協力による協力プログラムに寄付を行うようにし、南部バプテスト連盟と州連盟の宣教・伝道活動を財政的に支援したという。また、クロスチャーチのウェブサイトによると、2013年には南部バプテスト連盟の宣教資金に70万ドル(約7100万円)を寄付したという。
またクロスチャーチは、フロイド氏が主任牧師を務めた27年間の間に、1万7千人以上が洗礼を受けたと報告している。
フロイド氏はこれまでも、南部バプテスト連盟においてもいくつかの役職についてきた。2009年には同連盟の大宣教命令再起タスクフォースを率い、それ以前には執行委員会の委員長を務め、90年代半ばにはプログラム及び構造タスクフォースに加わっていた。現在は、ライフウェイ社のシリーズ「バイブル・スタディーズ・フォー・ライフ・カリキュラム」というシリーズの総編集長を務める一方、北米宣教委員会の教会プランティング・イニシアチブ「センド・ノース・アメリカ」の主任牧師兼、戦略担当を務めている。
フロイド氏は同連盟の最初のアフリカ系アメリカ人の代表であったルイジアナ州のルター氏の後を引き継ぐことになる。ルター氏はフロイド氏に対し、「自身のホームチャーチに優秀なスタッフを揃え」、また毎日曜日の礼拝を率いることにコミットするようアドバイスしたという。