アフガニスタンの反政府勢力タリバンに先月19日拉致され、40日以上にわたって拘束されていた韓国人クリスチャン一行は29日夕方(日本時間同日夜)までに、人質19人のうち12人が現地の赤十字国際委員会(ICRC)の職員に引き渡され、解放された。一方、タリバンのスポークスマン、ムジャヒド氏は共同通信に対して、残る7人の開放について「30日に再開する」と伝え、早ければ30日にも人質全員が解放される見通しとなった。
29日に解放されたのは女性10人、男性2人の計12人で、3回に分けて解放された。いずれも、同州の部族長がガズニ市郊外でタリバンから人質を引き取り車で移動、途中でICRC関係者の車に乗り換え、赤新月社で保護された。解放された12人は、韓国軍駐屯地で健康診断を受けた後、帰国する見通し。
韓国外交通商省の発表によると、解放されたのは女性の安慧珍(アン・ヘジン)さん(30)、李貞蘭(イ・ジョンラン)さん(32)、韓知映(ハン・ジヨン)さん(34)、李知映(イ・ジヨン)さん(36)、柳妌和(ユ・ジョンファ)さん(39)、李善英(イ・ソンヨン)さん(36)、任賢柱(イム・ヒョンジュ)さん(32)、徐明和(ソ・ミョンファ)さん(28)、李周娟(イ・ジュヨン)さん(27)、車恵珍(チャ・ヘジン)さん(31)と、男性の柳京植(ユ・ギョンシク)さん(54)、高世勲(コ・セフン)さん(27)。
韓国政府は10日以降、タリバン側との直接交渉を継続して行ってきた。タリバン側は28日の交渉で、韓国人によるアフガニスタン国内でのキリスト教宣教活動の中止、同国駐留韓国部隊の年内撤退を条件として人質全員の解放に合意した。