伝道師ビリー・グラハム氏の息子フランクリン・グラハム氏は、昨年12月29日に放送された米NBCの『ミート・ザ・プレス』のインタビューで、「私は人々に警告したい。ローマ教皇が、自身は審判者でないと述べている時、彼は正しいのである」「彼は審判者ではない。神が審判者である」とコメント。審判者は、ゲイに関して寛容な見解を示しているローマ教皇フランシスコなのではなく、神なのであり、神は同性愛を罪であると言っていると述べた。
ビリー・グラハム伝道協会の総裁であるフランクリン・グラハム氏は、ローマ教皇の同性愛に関する見方について尋ねられた際、このような見解を述べた。ローマ教皇フランシスコは、2013年の始めに「もし、ある人がゲイで、神を捜し求め、そして善意を持っているならば、なぜ私が彼らを裁こうか?」と述べている。
「(同性愛へ対する見方について)何かあなたにとって変化はありますか?」という質問に対しては、フランクリン・グラハム氏は「(私の中に何か変化が生じるにはまず)神が変化しなくてはならないだろう。そして神は変化しないのである。神の言葉とは、昨日も、明日も同じであり、そして今から先何百年後になっても不変なのである」「罪にウインクし、誰かにそれは大丈夫だと伝えること?私は彼らがいつか神の前に立たねばならぬ時、何が起こるかという成り行きを知っている」と語った。
マルタのチャールズ・シクルーナ司教は12月12日のローマ教皇との対談について、マルタ版タイムズ紙に「私たちは様々な側面を議論した。そして司教としての私を悩ませる問題(ゲイのカップルの権利を認めるか)を持ち出すと、彼は支持するように促した」などと述べている。
ローマ教皇フランシスコは昨年9月には、自身を教会の息子との認識を表したうえで、「その問題に関して教会の教えというものは明らかであり、私は教会の息子である。しかし、常にそういった問題について話さなければならない必要はない」と述べ、ローマカトリック教会の社会問題に対する見方を主張した。
また、イエズス会が発行する月刊誌『ラ・シビルタ・カトリッカー(La Civilta Cattolica)』のインタビューでは、教会はゲイやレズビアンを愛さなければならない、彼らは尊敬の念、思いやり、そして感受性を持って受け入れられなければならない、と述べている。
一方、フランクリン・グラハム氏は12月29日のインタビューで、父ビリー・グラハム氏の健康状態についても語った。昨年11月にビリー・グラハム氏は95歳の誕生日を祝っているが、フランクリン・グラハム氏は「父はとても弱っている。器官の調子は良いが、少ししか食事を取らず、非常に弱っている」と、ビリー・グラハム氏の容態がそれほどよくないことを明かした。