映画「ワイルド・スピード」のブライアン・オコナー役として有名なハリウッド俳優ポール・ウォーカーさんが先月末に交通事故で死亡し、米国ではウォーカーさんの生前のエピソードを伝えるニュースがいくつも流れた。その中にウォーカーさんのクリスチャンとしての信仰を紹介したものもあった。
米クリスチャンポストが12月1日に報じた記事によるとモルモン教の家庭に育ち、その後キリスト教信仰へと導かれたウォーカーさんの信仰の軌跡は広く知られてはいないという。
ウォーカーさんは1973年9月12日に米カリフォルニア州のグレンデール市でモルモン教徒の家庭に生まれ、同州サンバレー市の幼稚園小中高一貫校ビレッジ・クリスチャン・スクールを卒業した。同校は大規模なキリスト教学校として知られている。
映画レビューサイトのIMDbにはウォーカーさんの生前の発言として以下のことばを引用している。「私は今クリスチャンです。自分が育っていくにつれて、みんなが他宗教の間違い探しをどれほどやっきになっているかを見るにつけ頭がおかしくなりそうになりました。私が理解できなかったのは無神論者の人たちでした。私はサーフィンをしたり、スノーボーディングをしたりして、いつも自然の近くにいます。こうして見える全てを見て、考えるんです。『神様がいることを、誰が信じられないだろうか?この全部が何かのミスなのか?』と。私は自然に圧倒されます。」
ウォーカーさんは雑誌GQ UK誌の2013年のインタビューで次のように語っていた。「とてもおもしろいと思います。何がって、私の娘は今私と一日中一緒に住んでいるんです。私の元々の計画としては40歳になるまで働いて、自分の人生を見直すつもりでした。さらに完全に違う方向に行こうとすらしていました。私は人生のこの時期まで娘と一緒に家に住めばいいかと思っていたのですが、娘は私と一緒に海外を旅行して回りたくて、私に俳優を続けてほしいそうです。それもそんなに悪くはないと思いませんか?」
「どういうことかというと、私は新しく生まれた(born-again)クリスチャンの学校に通いました。そして伝統的なモルモン教徒の家庭で育ちました。モルモンでは親の役割は構造的なものであり、犠牲でした。家族や親というものについてのそういう考え方の外側で生きるということは、考えてみれば大変なことです。しかし、同時にとても自由なことでもあると思います。」
ウォーカーさんの公式ツイッターのアナウンスによると、事故当時ウォーカーさんはリーチアウト・ワールドワイドという非営利のチャリティーイベントに参加していたという。同イベントはタイフーン・ハイヤンの被害にあったフィリピンの人々を支援するものだった。