キリスト教NGOのワールド・ビジョン(World Vision)は7日、先月初めにフィリピン中部を直撃した台風30号(ハイエン)の被災者約10万人に支援を行ったと発表した。
台風通過から約1カ月が経過し、被害発生直後から緊急支援を行ってきたワールド・ビジョンは、フィリピンのイロイロやアクラン、カピス、セブ、レイテといった各地の被災者10万6260人に対して支援を行った。水や食糧、衛生キットなどの物資支給のほか、子ども達の心理的ストレスを軽減することを目的に、子ども達が安心して遊べる場としてチャイルド・フレンドリー・スペースを設置したほか、母親達が安心して授乳できる施設の設置なども行った。
ワールド・ビジョンの健康管理の専門家であるイボンヌ・ドクー医師は、「壊滅的な損失を経験した子どもたちとその家族には、一刻も早い心理的サポートが必要です」と強調する。そのため、ワールド・ビジョンは、チャイルド・フレンドリー・スペースの設置による子ども達の心理的サポートを継続していると伝えた。
また、すでに台風通過から1カ月が経過したため、人命救助を最優先にしつつも、同時にインフラ整備など生活環境の回復に必要となる活動にも力を入れて行くとしている。