米フロリダ州の私立キリスト教学校小学3年生理科の練習問題の問いに対し、無神論者らが非難を浴びせている。5日、米クリスチャンポスト(CP)が報じた。
インターネット上に娘が通う私立キリスト教小学校で出されたテスト問題がアップロードされ、無神論者らが不快感と疑問を呈している。
「Dtooth0」という匿名でテスト問題をアップロードした人物は、小学校の実名は明かしていないものの、フロリダ州のキリスト教大学が同問題の著作権を有していると説明した。
クイズ問題は5択選択方式で、重力に関する問いがなされている。
「重力は太陽、月、惑星の位置を保つ力である」「重力がなくては我々は宇宙圏外に引き出される」、など重力に対する一般的な記述のほか、「神を信じない人間は重力も信じていない」「クリスチャンは重力は私たちの神が創造されたことを知っている」という無神論者が反感を示す内容もテスト問題として出されていた。
Dtooth0さんは「これは嘘であってほしいと願う」と投稿し、自身と妻が娘を私立キリスト教学校に入学させた理由として、周辺にレベルの高い公立学校がなかったという理由のみを挙げている。
なお無神論者ではあるものの、娘の通うキリスト教学校が宗教問題を活発に取り上げ、娘と自宅で学校で学んだ宗教問題に対して話をすることができることは歓迎しているという。
一方で理科のテストで「神」が持ち出されることに関しては不快感を露わにしている。
Dtooth0さんは「私は娘がこのような環境下で学習していることに対し、偽善者のように振舞っているべきだろうか。それとも直接娘の学校の教師と議論すべきだろうか」と疑問を投げかけている。
閲覧者からはさまざまな意見が飛び交っており、テスト問題に対して「あまりに宗教的である」と批判する人がいる一方、「私立の宗教学校に通わせているのなら、その学校は何を教えるのか選ぶことができるのではないか」、「このような問題は娘を私立の宗教学校に入学させる時点で確認しておくべきだ。公立学校や私立でも世俗の学校であれば、このような問題が出されて憤慨する理由はわかる。しかしあなたは娘を私立の宗教学校に入れたのだから、これは問題となることではない」とのコメントも寄せられている。
キリスト教学校が創造論を教えることは理にかなっているものの、親がクリスチャンではない場合、米キリスト教学校ではしばしばこのような問題がインターネット上で議論が生じている。
一方で、インターネット上で創造論を批判する無神論者の投稿が寄せられることが、かえって創造論を教えるキリスト教学校が存在することの重要性が認知されることにもつながっている。米CPによると、昨年インターネットで同様の議論が取り上げられ活発な議論が交わされた際には、米サウスカロライナ州ブルーリッジクリスチャンアカデミーにキリストを教えることに専心している活動が評価され高額な寄付金が集まっていたという。