【CJC=東京】中国カトリック教会は、4月26日死去したアロイジウス・ジン・ルシャン司教の葬儀ミサを4月29日、上海市徐匯区の聖イグナチウス大聖堂(徐家匯天主堂)で行った。参列者は1000人を超えたが、タデウス・マ・ダキン補佐司教は出席しなかった。教会筋は「上海社会主義研究所での教育のため2週間前に連行された。葬儀ミサ司式をさせないためだろう」と語っている。
「マ司教が、死去した高位聖職者に別れを告げるために同僚の聖職者を指揮出来ないということは、後継者として遺憾なことだ。わたしたちはこの無礼な抑圧者に言葉もなく、怒り、悲しんでいる」とある信徒が中国版ツイッター『微博』に書き込んでいる。ただ司祭の1人は匿名で、マ司教が結局は復職するとの希望は失っていない、とUCAN通信に語った。
葬儀ミサは教区の司祭約80人が共同司式したが、ミサ執行を伝えられたのは前日のことだったという。司教は誰も参加せず、他教区の司祭も祭壇には上がらなかった。
葬儀は死後3日以内に行うのが上海の慣習だが、今回のニュースは驚きをもって受け止められた。ただ政府の介入を避け、また「違法」司教の参加を阻止するための措置と思う、と見る教会筋もいる。