ラブソナタ東京大会が24日、さいたまスーパーアリーナで開催される。いま話題の韓流スターが出演し、一流の文化コンテンツで会衆を魅了する文化宣教の働きだ。これまで日本で開催されてきた大規模伝道集会とは一線を画す今大会を、私たち日本の教会はどのように受け止め、この機会をどのように生かしていけばいいのだろうか。関東の牧師たちを対象に開かれた5月の説明会で司会を務めた姫井雅夫牧師(総動員伝道代表)に聞いた。
――ラブソナタ東京大会をどのように受け止めているか。
エペソ5:16に「機会を十分に生かして用いなさい」とある。ラブソナタはまさに「降ってわいた神の恩恵」。恵みを神さまが日本のために備えていてくださった。日本の教会が停滞ムードにある中に、ビタミン剤を投与してくれるようなもの。日本に新しい宣教のうねり、力が加えられていくことを期待したい。
――「一過性のもので伝道につながらない」「日本の各教会もコンサートなどの文化伝道も行っているし、わざわざ外から来てやってもらわなくていい」など、大会を快く思わない教会関係者もいるが。
これまでに日本の教会で行われてきた賛美集会などとは規模が違う。確かに、教会で開かれる集会の方が、新しい人が教会に残りやすい。しかし、今回は2万人集める。韓流スターが出演し、聖書を知らない若者やご婦人、壮年の方々がたくさん来られる。教会での集会に参加される方々は、教会だから集会の中でキリスト教のお話はされるだろうと分かったうえでこられる。今回の場合は、もちろん教会から連れてくる人々が大半だと思うが、中にはキリスト教のことは何も考えずにくる方もおられるだろう。それらの方々に福音を伝えるチャンスがあるというのは素晴らしいこと。教会がうまく活用し、集会後のフォローアップの体制をきちんと整えていけばいい。少なくとも、いわゆる「種まき伝道」という意味で考えれば、十分種まきができる大会だと評価できる。
今回の大会は、韓国のオンヌリ教会が日本の宣教に重荷を感じてくださって、費用も全額負担でプログラムもすべて用意していただいた。大会をよく思われない方々の声として私が聞いたのは、開催するオンヌリ教会が素晴らしいといって日本にあるオンヌリ所属の教会に信徒が移動し、すでに日本で開拓伝道をしてこられた宣教師の方々の働きにダメージを与えはしないかということ。これが起こらなければいいと思う。
――大会後のフォローアップはどのように行うか。
実行委員会では、日本の諸教会にとにかく協力教会になっていただくよう呼びかけてきた。協力教会からなるべく多くの新しい方々に来ていただき、各教会がお誘いした方々に対しては、その教会が主体となって大会後のフォローアップを行っていく。フォローアップがうまくできるかどうかは日本の各教会に委ねられている。
招待券がないと会場に入れないというのは、日本の伝道集会ではいままでにあまり例のないないやり方。教会にはとにかくノンクリスチャンの方を連れてきてくださいと話しておき、招待券は教会で申し込むようにした。教会とつながりのない方々には、インターネットでの申し込みも受け付けている。韓流スターに関心のある日本人はたくさんおられる。
――参加者はすでに2万2千人(17日現在)集まっているそうだが。
日本の教会を通して1万5000人がすでに申し込みを済ませている。韓国からは5000人が来られる。2000人はインターネットなど教会外から。準備期間が短かったことを考えれば、たくさん集まった。
――ラブソナタ東京大会に何を望むか。
日本の教会は高齢化がどんどん進んでいる。この大会には若い人たちも興味関心をもっておられるから、この大会にきて「キリスト教もばかにできない」「この人もクリスチャンだったのか」との思いがおこされて、多くの若者たちが教会に来てくだされば、日本の教会に活力が生まれる。何をやってもうまくいかないと、自信とやる気を失いかけている日本の牧師たちに、「私たちも何かやらなきゃ」という機運が起こることを期待したい。
エゼキエル書37章には、おびただしい死骨が散乱する枯れ骨の谷間に向かって、預言者エゼキエルが主に命じられたとおり預言する場面がある。エゼキエルが預言すると、大きなとどろきと共に骨と骨が互いにつながった。その上に筋がつき、肉が生じ、皮膚がその上を覆った。そしてもう一度預言すると、彼らに息が入り、生き返って自分の足で立ち上がった。「非常に多くの集団であった」(同10)と記録されている。
日本にもこのエゼキエルが体験した神の奇跡が起こる。これを信仰をもって受け入れ、神に期待して宣言してみる。そこから何かが動き出す。日本の教会にも何かが起こる、そう期待したい。
この大会のために、教団教派を超えて日本の375の教会が協力教会としてすでに集まっている(17日現在)。これを機会に、日本の諸教会の間にある「壁」も壊せたらいい。アメリカの家庭では、不仲の夫婦が朝食のとき、シリアルの箱を壁のように顔の前に立てて家族の会話を遮断している。日本の主にある家族にも同じような壁がある。今回、ある教団の信徒の方から「自分の教会からの案内はなかったが、この大会を知った。ぜひ参加したいので参加方法を教えてほしい」と連絡をいただいた。超教派の協力伝道は、教会間の壁を壊す働きが生まれる大きなチャンス。少しでも垣根を壊して、教会同士、お互いの見通しがよくなればいい。
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