長崎県は6日、先月27日に国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で正式に世界遺産暫定一覧に登録された「長崎の教会群のキリスト教関連遺産」を国内外にアピールするためのシンボルマークを発表した。教会を中心としたデザインで、ステンドグラスをイメージしたデザインとなっている。長崎県は、世界遺産登録のために県民の協力も不可欠とし、今後県民意識の醸成などを含めて広く活用していく。
マークは、中心にある白い教会を、ステンドグラスの手が囲むデザイン。教会は「信者が自ら造り上げ守ってきた教会のこれまでの歴史」を表し、教会を支える手は、「今後は人類の『たからもの』として世界が共に守っていく」ことを表している。また、教会の周りは、山や島、海がデザインされており、教会が自然と一体となって優れた文化的景観となっていることを表現している。国外でもPRできるようにと、マークの中には暫定一覧に登録された英語訳通りの「Churches and Christian Sites in Nagasaki」という文字も記されている。
シンボルマークは、候補作品が5月14日から6月5日にかけて募集されていた。73人が計132作品を応募。発表されたデザインは最優秀賞に選ばれた同県南島原市の馬場美保子さんの作品を基に作成された。
マークは、同県教育委員会の世界遺産登録推進室から出される冊子やポスターなどに用いられ、名詞や封筒などに貼ることが出来るサイズのシールとして作成・配布するなどして、教会群の世界遺産登録へ向けてアピールしていく。
問い合わせは、長崎県教育委員会学芸文化課世界遺産登録推進室(095・894・3386)まで。