旧約聖書に出てくるノアの箱舟の話を現代版にリメイクした、スティーブ・キャレル主演のコメディ「Evan Almighty(原題)」が、6月22〜24日の北米興行収入ランキングで推定3210万ドル(約39億8000万円)を記録し、初登場首位となった。
キャレル扮する主人公エヴァンは新人の国会議員。「世界を変えたい」といつも心に願う彼に、ある日モーガン・フリーマン扮する神から、洪水を乗り切るための箱舟を作るように要請される。最初は信じようとしないエヴァンだが、神から次々と送られてくるつがいの動物に追い回され、やがて覚悟を決めて家族と一緒に箱舟作りを始める。
ジム・キャリー主演で大ヒットした「ブルース・オールマイティ」の続編。前作は13歳以上推奨で大人向けの作品だった。だが、本作は年齢制限も無く、米メディアによると、複数の福音主義団体も「コメディ特有の下品な表現もなく、家族で楽しめる良作」と評価している。
主人公は、神から力を与えられたことをきっかけに、日常生活での他者への小さな親切を心がけたり、環境問題に苦悩したりしながら、地球に生きる人類のさまざまな課題や困難な状況にも前向きに取り組む姿勢を観客に示す。また、政治家の責任と可能性、神の統治無くして直面する人間の限界にもテーマが及ぶ。
地元映画誌などによると、総製作費はコメディ映画としては市場最高の1億7500万ドル。2億ドルとの情報もある。