【CJC=東京】7月29日、香港で約9万人が参加する街頭デモが行われた。政庁に新教育課程の撤回を要求するもので、内容が中国共産党への過度に傾倒し、偏向しているという。
デモ参加者の多くは子ども連れで、炎天下を3、4時間にわたって「洗脳反対」などと書いたバナーを掲げたり、バッジを着けていた。
香港中文大学のウイリー・ウォラプ・ラム助教授(歴史学)は、新課程で採用されることになった教科書は「非常に露骨に愛国的かつ国家主義的な宣伝だ」と指摘している。今回のデモを、香港の新行政長官に選出されたルン・チュンイン氏が北京寄りであることへの不信を反映したもの、と見ている。
カトリック教会のヨセフ・陳日君枢機卿も7月28日、政庁は計画を撤回すべきだ、とメディアに語っている。
香港の私立学校500校の3分の1はカトリック教会、聖公会、ルーテル教会などが運営している。これらの諸校では新課程導入の計画はない。非導入校への制裁は発表されていない。