【CJC=東京】教皇べネディクト16世が毎週行っているミサを固定レイアウト形式「Eブック」で電子書籍化したものの販売が始まった。現在は、イタリア語版を「アイブックストア」だけで入手出来る。米国の電子出版制作会社「アプトラ」が7月11日発表した。
2006年3月以降の300回を超える教皇の演説が図版入りで13巻に収められた。印刷版のページ構成を保持するため、アップルの固定レイアウト・フォーマット形式を採用した。
バチカン(ローマ教皇庁)は電子書籍には積極的で、べネディクト16世の著書『ナザレのイエス』も「キンドル」で昨年から販売している。
「バチカン出版」代表のジュセッペ・コスタ司祭は「教会にとって、新しいコミュニケーション手段を活用することは重要」と語った。
アプトラのデヴ・ガネサンCEOは、「グーテンベルク以前に設立された機関によって『Eブック』が採用されたことは画期的」とコメントし「何世紀にもわたる印刷技術の伝統を持つカトリック教会による電子出版に貢献できたことはこの上ない名誉」と述べている。