この1年を歩み始める時に「プラクティカ」=「信仰を実践する」という目標を掲げたことを覚えているでしょうか。イエスを信じて生きるということを、ただ知識や頭に置いておくだけではなくて、毎日の生活の中で実践していきたいと思います。
ここまでの半年間はどうでしたか。イエスを信じると、私たちから出る言葉や、人生のあり方、魂そのものが変えられますね。海外伝道へ出掛けた時にもつくづく感じさせられることがあります。言葉や文化が違っていても、ともに祈る時、同じクリスチャンとしての魂の結びつきを強く感じます。求めている神は同じなのです。神の子ども、家族として、ともに信仰を実践し、前進していきたいのです。そして、そのためにキリストによる3つの特別な出来事を受け止めたいと思います。
1.主イエス・キリストが成就された出来事
イエスの偉大さには深い真理があります。イエスは単に道徳的に優れていたから素晴らしいというのではありません。イエスが私たちの罪の身代わりとなって、尊い血を流して死んで下さったこと、そして死から復活されたという御業を決して忘れてはいけないのです。その事実を単なる知識ではなくて、特別な出来事として受け止めて下さい。心が、魂が廃れ、もうどうしようもない私たちが、神の御前に本当の命の輝きを持って生きることができるようにと、新しい命がイエスによって与えられたのです。私たちの命の本質そのものを入れかえて下さったのです。それが、主イエス・キリストが十字架で成就された事実なのです。
2.私のための出来事
18、20、21節に「あなたがた」とありますが、これは私たち一人一人のことであって、つまり「私」と読みかえなければなりません。・・・私は・・・贖い出され・・・キリストは・・・私のために現れ・・・私は・・・信じる・・・。他人事で終わらせずに、自分のこととして受け止めたいのです。神の恵みをしっかりと自分自身のものとして頂きましょう。どんなに素晴らしいことがあっても、自分のものとして受け止めなければ無意味です。「救いを頂いているのは私です」と告白し、私のための出来事として喜びたいと思います。
3.救いは既に実現されている出来事
私たちは、素晴らしいことが起きるというと、何か遠く未来のことだと考えてしまう傾向があります。しかし18節には「ご承知のように」とあります。それは、既に救いは実現しているということを表しています。現実にキリストは現れて下さいました。私たちは既にキリストによって信じる者とされ、救われています。神の子どもとされているから、私たちはどんなことでも遠慮なく求めることができ、神に近づくことができるのです。十字架の特別な出来事、私のための出来事、既に救われている出来事、この恵みを受け止め、この年の後半の日々を私たちはともに信仰を実践し、前進していきましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。