ペンテコステを迎えた27日、ウェスレアンホーリネス教団淀橋教会(峯野龍弘主管牧師、東京・新宿区)でペンテコステ記念特別讃美礼拝が行われた。同教会所属のアンサンブル・アガペ、インマヌエル聖歌隊合同の特別演奏のあと、峯野龍弘師が使徒言行録2:43−47を本文に説教し、「私たちの中に聖霊が降るとき、その人の中で驚くべき人間変革が起こり、愛の人間関係が生まれ、やがてそれが広がり美しい社会が生まれる」と、聖霊による人間変革こそが真の意味で日本を変える力であることを示した。
五旬祭の日、主が約束された聖霊を待望していたイエスの弟子たちの上に、神が聖きご自身の霊を降し、キリストの教会が誕生した。それがペンテコステの出来事である。イエスを信奉する単なる集団であった者たちの中に神の御霊が注がれたとき、そこに一大変革が起こった。ペテロの説教を聞いていた、弟子たちと何の関係もない3千人の人々がその場でイエスを信じてバプテスマを受けた。そしてみなが一つとなって神を畏れ、すべてのものを共有にし、財産や持ち物を売り、おのおのの必要に応じて、皆がそれを分け合った。「互いに愛し合い、与える喜びの中に生きる」――人間にとってもっとも必要な聖霊の美しき人間変革がそこに引き起こされたのだ。
相手ために、しかも自らに敵対し、不利益を与える相手のためにさえ、あえて自己犠牲を甘受し、その相手の祝福のために献げ仕えて行く、何一つ見返りを期待しない心と生活。この愛による人間の交わりを実現させるのは、「神のいのち、愛の力であるキリストの霊に満たされる以外にない」と峯野師は語った。
峯野師は、この聖霊により変革された愛の共同体こそ、「真の社会、人間の共有すべき世界」と述べ、会衆一人ひとりのうちに聖霊が注がれることを祈った。