強姦(ごうかん)容疑で国際手配されているカルト集団「摂理」の鄭明析(チョン・ミョンソク)教祖(61)から、性的暴行を受けたと訴える日韓の元女性信者ら3人が7日、東京都内で記者会見を開いた。鄭教祖による一連の性的暴力事件で、被害者の女性が記者会見したのは今回が初めて。
会見では、少しでも鄭教祖による被害の実態を知らせようと、3人がそれぞれに受けた被害や、集団内の深刻な現状を報告した。
8年前に入信し、今年4月に教祖の潜伏先である中国・鞍山で性的暴行を受けた韓国人女性(27)の報告によると、そこには30人以上の日本人女性がいたという。日本人信者が受けている被害の深刻さが改めて明らかになった。
95年に渡航先の韓国で鄭教祖からわいせつ行為を受けたという日本人女性(32)は、韓国で教祖を提訴。1、2審で勝訴し、現在は最高裁で係争中である。
03年2月に香港で乱暴されたという韓国人女性(23)も、勇気を持って刑事告発に踏み切るよう、他の被害者らに向けて訴えた。
日本で脱退支援を行う渡辺博弁護士らは、鄭教祖を準強姦罪などで警察に刑事告訴する方針だ。