ビリー・グラハム師(86)による米国で最後の伝道集会が26日、最終日を迎えた。AP通信英語版によると、この日までの参加者は計23万人以上であることが分かった。グラハム師はこの日のメッセージで、世俗化の進むキリスト教会に対する憂慮の意を示し、「現代はノアの時代のようだ」と警告した。
メッセージを伝えるのに先立ち、グラハム師は、60年間共に奉仕した人々に感謝の辞を述べた。
グラハム師は、旧約聖書の創世記、ノアの生涯を参照して説教した。同師は、ノアの時代やイエス・キリストの時代が現代と酷似していると指摘。キリストの再臨が近づいているとして、世界のキリスト者に悔い改めを求めた。
「今の時代は、殺人、同性愛、姦淫、宗教者の堕落など、数え切れないほどの罪で満ちています。まるでノアの時代のようです。罪が飽和状態になった世の中で、ノアは神の言葉に従って箱舟を造りました。箱舟を造りながら、人々に『悔い改めよ』と叫び続けたことでしょう。バプテスマのヨハネも『悔い改めよ』と言い続けました。」
グラハム師からの悔い改めの招きに約9000人が応答し、その半数以上が、天を仰ぎ、涙ながらに祈った。
パーキンソン病などを患っている同師は、3日間を通じて毅然としていた。
同師は1950年代から歴代大統領の霊的な助言者としても奉仕し、ブッシュ現大統領にも影響を与えた。