何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心からしなさい。(コロサイ3:23)
9月に入りました。季節の変わり目にも、神からの祝福をしっかりといただき、イエスとともに歩む歩みを感謝してまいりましょう。
最近の政治家の動向は、選挙のために、人気取りの、その場しのぎの公約を口にすることが多くなっているようです。国民の歓心を買うために、あの手この手で右往左往していて、残念な気がします。もっと腰の据わった政治ができないのか、と思わされます。
幸いなことに、私たちクリスチャンは、目先をころころ変えず、堂々とした人生を歩んで行くことができます。それは、生き方の本質の中に、人の目を気にするのではなく、神を意識し、主イエスに向かって生きていくという信仰があるからです。自分の人生の中に、神を意識する心があるかどうか、生き方を問い直したいのです。
今日開いた聖書では、パウロがコロサイにある教会の兄弟姉妹に、クリスチャンとして幸せを引き寄せる秘訣を語っています。この時代のあらゆる立場の人――妻、夫、子ども、父、奴隷に対して、パウロは呼びかけています。もう一度、私たちは、人々に対する接し方の中で、幸せになる鍵を神から与えられることを知りましょう。三つのことを意識したいと思います。
1.常に、主の御前に立つ感覚を持つ
詩篇の作者は、16篇8節で、「私はいつも、私の目の前に神がおられることを意識しています。主なる神が、いつも私のかたわらにいて下さいますから、私はどんな時もゆらぐことはありません」と語っています。この信仰者は、四六時中、どんな時も、神の御前に立つ感覚を持っていたのです。
いつもは忘れているのに、必要なときだけ神の前に立つ「困ったときの神頼み」のような信仰ではいけません。イエスご自身も、マタイの福音書の最後で「見よ。世の終わりまで、わたしはあなたがたとともにいる」と、約束して下さいました。私たちには、いつも神がともにいて下さるという感覚が必要なのです。
「誰も私のことを相手にしてくれない」そんなひねくれた孤独感や、人の目ばかり気にするという生き方は、クリスチャンにはふさわしくありません。
2.神に導かれている感覚を持つ
「何をするにしても、神に対してするように」というのは、押しつけられて、いやいやながらすることとは違います。詩篇23篇の前半では、「良いことがあろうと悪いことがあろうと、主が伴って下さり、人生を導いて下さるから、私たちは恐れない」とあります。どんなことをする時も、ともにおられる主に従い、導かれて、事を行ないましょう。
人に対して何かをする時、単なる善意や、自分がいい人だから愛を込めてしていると思うと、間違ってしまいます。人に対してしていると思っていることも、実は、神によって導かれていて、導きの中で私たちに与えられているものであることを、はっきりと知りたいのです。この一週間も、ただ、あなたが計画していることを行なうのではなく、神によって導かれていることが、あなたの人生の日々に起こってきます。
3.主が支えて下さる確信を持つ
詩篇37篇では、「人の歩みは主によって確かにされる。主はその人の道を喜ばれる」とあります。何事でも、人の歩みを確かにして下さるのは、主であって、主が私たちの手を支えて下さるのだから、ちゃんとやり遂げることができるという霊的な保証があるのです。
あなたの仕事も、家族のお世話も、教会の奉仕も、単なるお付き合いや命令されたからするというのでは、喜びがありません。しかし、主の臨在の中で、主に向かってするなら、大きな祝福をいただくことができます。詩篇23篇の後半では、「主のいつくしみと恵みが、私たちをずっと追いかけてくるでしょう」とあります。主の導きのある人生の中には、主の恵みが満ち溢れるのです。
最近、あなたが、イエスから離れがちになり、ひとりで迷い出て、教会に来ている時しかイエスを意識していないなら、悔い改めましょう。主は常に私たちとともにおられ、私たちの人生全部を導き、すべてが確かで安定したものになるように支え、保証していて下さいます。クリスチャンとして、キリストとともに歩む感覚を思い起こしましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。