香港のプロテスタント教会でリバイバルが起きている。最近5年間の年成長率は6・2%で、04年から09年までに約7万4000人が増加した。中でも青年層の増加が著しく5年間で2倍を超える成長を遂げた。香港の神学者は急成長の要因が青年層の増加やスモール・グループの活用にあると認める一方、大教会と小教会では成長の鍵が違うと分析している。
香港基督教刷新運動(HKCRM)が発表した最新の調査によると、09年の香港のプロテスタント信徒数は29万人で、04年の21万6千人から大幅に増加した。年成長率は6.2%と、99年(17万6千人)から04年(21万6千人)の成長率4.3%を上回り、英国植民地時代の30万人にまでほぼ回復した。
香港のべテル聖書神学校校長のラク・ファイ氏は、近年の成長の要因として、信徒千人以上の大型教会の成長、青年層の活性化、キャンパスでワーシップ・サービスなどを行う学生伝道の統一化などを挙げる。また、スモール・グループ(セル・グループ)や信徒の霊的生活に焦点を当てたプログラム、組織だった祈祷会の開催、社会奉仕活動なども成長を助けた付随的な要因として指摘した。
一方、ファイ氏は、スモール・グループや霊的経験を強調することが教会の成長につながるのは200人以上の教会に限られると指摘する。200人以下の小さな教会では、信徒教育とカウンセリングの充実が成長の鍵だと言う。
また、04年は1万1千人であった青年層が09年には2倍以上の2万5千人にまで増加したことを挙げ、青年層の増加が教会全体の成長にとって重要だと指摘。「青年はまさに伝道の焦点となるべきグループ。我々は彼らにアプローチする成功的な事例をいくつも持つべきで、彼らが信仰へと導かれることをを助けるべきだ」と強調した。
HKCRMは5年に1度、香港のプロテスタント教会に関する統計を発表している。