【CJC=東京】マレーシアで、『宗教間委員会』(IRC)が設立され、4月6日に初会合が開かれた。
同国のベルナマ通信によると、同委員会は元コタバル選出の国会議員、イラニ・イサハク氏を委員長として、様々な宗教間での理解・絆を深めるためのもの、という。同委員会はこれまで構想されていた『信仰間委員会』(IFC)が政府に認められなかったことで、その代替案とも見られている。
委員会は、イスラム開発局、マレーシア・イスラム理解研究所、マレーシア仏教・キリスト教・ヒンドゥー教・シーク教・道教協議会(MCCBCHST)の代表で構成される。
各宗教信徒間の結婚や改宗、改宗者の子供の親権などの問題に関する意見を交わし、対話を行う枠組みを整備する。
マレーシアでは、カトリック系週刊誌にイスラム教における神を表す「アラー」使用を認めた高裁判決を受け、異宗教間の理解を深める仕組みが必要との声を受け設立機運が高まっていた。ただイスラム教側には、イスラムを他の宗教と対等な立場に置くことに繋がるとの懸念から反対意見も出ている。