【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は、中国政府が3月30日に河北省正定のジュリアス・ジア・ジゴ司教(74)を逮捕したことに困惑している。
4月1〜2日に中国の教会に関する特別の会議「中国委員会」の開催を予定していた直前のことだけに、会議終了後発表された声明で、ローマ(教皇)に忠誠を尽くす司教逮捕を続けるなら、それは両国関係樹立への障害になる、と中国政府を非難した。
「中国委員会」は教皇ベネディクト十六世によって、中国のカトリック者にとって「最も重要な問題を研究」するために2007年設立されたもので、今回が2回目の開催だった。
委員会の課題は、神学生、司祭、宗教者に「より十分な人的、知的、霊的、司牧的な形成を可能にする方法」を見出すことだったが、香港のカトリック通信『UCAN』によると、共産主義政権とやって行くことの困難さが浮上し、2008年12月19日の「司教の自選、自認」50年を論議したという。
プロテスタント30万人が参加している地下教会運動『中国家の教会連合』も、政府の市民人権侵害を非難、家の教会指導者や学者の不法捜査、拘束を批判する4月3日付け公開書簡に8団体とともに署名しているという。