【CJC=東京】ロックンロール創始者のひとり、ギタリストのボ・ディドリーが6月2日、心不全のためフロリダ州アーチャーの自宅で死去した。79歳。1928年12月30日、ミシシッピ州南部マッコーム生まれ、本名はエラス・O・B・マクダニエル。エルビス・プレスリーらの同世代として新しい音楽スタイルを生み出し、ロックンロールの潮流を作った。87年にロックの殿堂入り。70歳を超えてからも演奏活動を続け、88年、92年、97年、2001年に来日している。
80歳を目前に控えてなお精力的にツアーをこなしていたが、07年5月に公演先のアイオワ州カウンシルブラフスで、脳卒中のため入院、8月に心臓発作を起こしていた。
ディドリーは日頃アーチャーの『キリストにある神の教会』に通っていた。曾孫の副保安官で同教会執事のガリー・ミッチェル氏は、家族に囲まれ「とても安らかに、眠っているうちに」死去したと語った。「思い出すのはすてきなことばかり。彼は世界のボー・ディドリーであったが、家にいる時はおじいちゃんだった。彼の愛は路上でもどこでも示された。芸能人として、彼は愛をこめて活動し、おじいちゃんとしても愛をこめてふるまった。あれほどに偉大な人がとても謙虚であることを知るのは素晴らしいことだ」と言う。
葬儀は7日、同州ゲーンズビルのブレッシング・ハーベストセンターで。