愛・希望・勇気を人間関係から学んで営業経験を生かした人脈造り
一般財団法人オアシス 理事 市村昌三郎
「いのちのことばをしっかり握って、彼らの間で世の光として輝くためです」(ピリピ2:16)
私は、住宅機器関連の会社で、営業一筋で約39年間勤めてきました。その間、札幌、福岡、横浜など転勤が多く、12回もの引っ越しを経験しました。
家族のうち、最初に長女がゴスペル・コンサートで知り合った友人の導きで救われました(2000年9月)。そんな姉の信仰を持ち、変えられていく姿を見ていた妹が03年3月に、妻が7月に救われました。その後、05年に妻が、私の住む横浜の本郷台キリスト教会に転会しました。この教会では、小グループの交わりがあり、妻に誘われて私も参加するようになりました。仲間ができると、少しずつ教会の敷居も低くなり、礼拝に行くことが多くなっていきました。
ある時、別の会合でのメッセージで、創世記のノアのお話(主が彼の後ろの戸を閉ざされた)を聞き、私も瞬間、一緒に入りたいと思いました。09年9月のことです。その年の12月のクリスマスに、洗礼を受けました。
自分の救われた道のりを振り返ると、ノンクリスチャンにとって、教会の敷居はとんでもなく高いと言わざるを得ません。そんな中で、私は私なりの福音の方法を考えました。それは、こんな私でも(友人、職場、得意先の人たちも「市村」という人間が粗野で酒飲みで有名)悔い改めると、イエス様は全てを赦(ゆる)し受け入れてくださる、ということを、自己中心(罪=SIN、I[私]が中心)を悔い改めてイエス様に全てを委ねると、必ず道が開けてくると話します。
(1)仕事の場(得意先との商談)においても、商談終了後に5分だけ時間を頂いて、自分がクリスチャンであること、・・・神様の福音を、私の言葉と生き様で伝える。
(2)仕事仲間や友人とは、酒の場で酔っぱらう前に、自分の近況を紹介し、自分がクリスチャンであること、このことにより心豊かな平安な毎日があることを話します。
(3)ボランティア(東北の震災地も含め)など、積極的に参加する。頭のない分を体で補い、とにかく、人とはできるだけ接して会話する。これが私の身上です。
私はその後、13年春に現役を退きました。その折に第2の人生に際して、私なりにささやかな計画を掲げました。
(1)お年寄りや障害(ハンデ)を持った人たちと関わっていきたい。
(2)東北の被災された方々との関係を継続していきたい。
(3)今までの人生で関わってきた人々(特に若い人たち)との交流を継続していきたい。
私はその年の春に、ホームヘルパー2級・視覚障がい者の移動支援の資格を取得しました。今は、リハビリを中心としたデイサービスの施設で利用者さんの介助の仕事をしながら、東北石巻の人たちとの関係を深めるために、イベントなどに参加して交流を図っています。
また一方で、妻の協力を得ながら、元の職場の若い人たちや今の職場のスタッフたちを自宅に招いて懇談をしています。一般の若い人たちが私たち(クリスチャンファミリー)と触れ合うことで少しでもイエス・キリストを聞いて、導かれるように、私も妻も楽しんでやっています。これからも地域・場所や対象を限定せずにできるかぎり、多くの人々と接し、私なりの福音を伝える働きをしていきたいと願いつつ、日々を送っています。
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【書籍紹介】
カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―』
私たちはみな、退職後のさまざまな不安を抱えています。夫婦や家族関係の在り方、体力の衰え、病、経済のこと、伴侶との離別、孤独等々。この世の人々が行く同じ道を歩みます。「夢」がコインの表だとすれば、弱さを味わう「軟着陸」はその裏面です。幸いなことに、この弱さは私たちを成熟へと導いてくれるだけでなく、しばしば夢と使命を与え、御国を広げる道へと導いてくれるのです。
現役で働いている方にとっては、示唆に富んだ言葉に、生き方の確かなヒントやアドバイスが与えられます。同世代の人にとりましては、生きる勇気や力が湧き上がり、その励ましを共有できる本です。
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目次
巻頭言 約束を信じた人々 「カレブの会」代表 小川 吾朗
私が教えられたこと①
一章 愛・希望・勇気を人間関係から学んで
営業経験を生かした人脈造り 市村昌三郎
古里伝道を目指して 遠藤 誠一
なくなる食物のためではなく 香川 和生
三つのチャレンジ 北原 祥光
聖句 隣人を愛しなさいは、私の人生の永遠のテーマです 佐藤 文紀
教育の原点は愛にあり 原田 浩司
仕事と人生 本田 英一
キリストに接木されて 山本 文夫
主ご自身が、私たちの心を慰め強めてくださる 横倉 順治
仕える者に 吉田 富次
私が教えられたこと②
二章 クリスチャンビジネスマンの使命を与えられて
三回のリストラからの奇跡的な解放 秋山 幹生
定年ではなく、墜落による退職とその後 伊藤 博康
一所懸命から一生懸命へ 志田 保夫
クリスチャンビジネスの原点 棚沢 英樹
神様が示される道を求めて 田宮 清
私は〝スルメ〟 根田 裕道
存在感のある人になる 八尋 隆幸
主の恵み・世と誠実にかかわる 山田 貫司
権威に従う 星野 隆三
私が教えられたこと③
三章 主と共に夢実現の道を歩んで
いつも相談に応じてくださる神さまに感謝! 伊藤 紘一
クリスチャンの「コレクティブハウス」を創ろう 江波戸啓悟
神様の深いご配慮に守られて 加々美 要
退職経験から学んだこと─主の救いと導きに感謝─ 神山 武
数々の試練を通して与えられた教訓 門谷 晥一
困難を極めた就職活動・悪戦苦闘の日々と神様の恩寵 来間 幸夫
御言葉が示すミッションとビジネスの成功法則 田口 誠弘
私たちの心は燃えていたではないか 谷 雅史
傘寿を迎えて 西山 久生
ビジネス経験が退職後の別世界に生かされる 畠山 義則
「主と同行二人」で歩む 藤田 達雄
主の恵みに生かされて。リタイアの前、直後、そして今 吉野 輝雄
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カレブの会
切り株から芽を出す「カレブの会」のロゴマークは、リタイア後も御言葉の約束を信じ、それぞれが置かれた場所で、豊かな実を結ぶ現代のカレブのような人々のスピリットを表現している。「主から夢を頂き、夢の実現のために互いに助け合う」こと、「人生のソフトランディング(軟着陸)を助け合う」ことを目的に2006年12月に活動を開始。そのビジョンは宇都宮、仙台、西宮へと、御霊の風に乗って運ばれ、今ゆっくりと広がり続けている。