長崎県佐世保市のスポーツクラブ「ルネサンス佐世保」で14日夜に男が散弾銃を乱射し、2人が死亡、子どもを含む6人が負傷した事件で、佐世保署捜査本部は15日、散弾銃の所持記録などから同市船越町に住むクラブ会員で、無職の馬込政義容疑者(37)の犯行と断定。同容疑者は同日早朝、同クラブから南西に約5キロ離れた船越カトリック教会の敷地内で、遺体で発見された。同容疑者は同教会の信者であった。
調べによると、馬込容疑者の行方が捜査される中、容疑者の自宅近くにある同教会で15日午前5時44分ごろ、一発の銃声が鳴り響いた。捜査員が駆けつけたところ、血を流して死んでいる迷彩服姿の同容疑者を発見。親族が遺体を本人と確認した。散弾銃の銃口を首に向けた状態で持っており、自殺とみられる。教会前には同容疑者の車があり、車内からは散弾銃2丁と空気銃1丁、迷彩服などが見つかった。
関係者によると、馬込容疑者と射殺された漁具製造業の藤本勇司さん(36)(同市鹿子前町)は、中学、高校を通して同級生で、これまでも時々会っており、事件前日にも同容疑者が藤本さんの自宅を訪問していた。事件当日は同容疑者が、藤本さんを同クラブに誘っていた。
捜査本部は殺人の疑いで、馬込容疑者を被疑者死亡のまま書類送検する方針。