「断食祈祷聖会2013」(同実行委員会主催、日本福音同盟(JEA)協力)は最終日の16日、最後の講演と閉会礼拝が行われ、3日間の日程を終えた。閉会礼拝で日本基督教団赤坂教会牧師の姫井雅夫氏は、エルサレムの荒廃を嘆いて断食したネヘミヤの祈りを強調し、「(聖会は終わるが)祈りは止めない。この祈りの輪がどんどん広がっていき、神様が大きな恵みと憐れみをこの日本に注がれるように祈っていきたい」と期待を込めた。
姫井氏は、「(日本と世界の現状を聞いて)私たちの心は痛んだでしょうか」と問い掛け、「まさに聖書が言っている通りにイエス様のおいでは近い。そう思ったときに、私は救われているでは済まされない」と日本を救うための祈りを呼び掛けた。
この日は、基督兄弟団目黒教会牧師の工藤公敏氏が「再臨」をテーマに講演した。工藤氏は、伝道者のビリー・グラハム氏が再臨について「世界最大の希望」と語ったことを紹介し、第1テサロニケ5章16節から18節を「クリスチャンの三面鏡」として「再臨信仰をもつ者はクリスチャンの三面鏡に生きるべき」と説いた。
工藤氏は、再臨に関する聖書中の記述について、旧約聖書で1527節、新約聖書で319節あり、聖書全体の約6%もの割合を占めるにもかかわらず、「再臨について多くのクリスチャンは無関心であると言われる」と指摘した。そのうえで、聖書の語る世の終わりの前兆(マタイ24章、マルコ13章、ルカ21章)に触れ、再臨の日が迫っていることを強調した。
キリストが再臨される理由については、(1)ご自分の民を救うため(ルカ21・28)、(2)罪の世を裁くため(第二テサロニケ1・7~8)、(3)公正と平和に満ちた主の永遠の統治を確立するため(ダニエル7・13、14)だと説いた。
工藤氏は、再臨に備えるキリスト者の姿勢について「一番大事なのはきよい生活」だとし、「神を愛し隣人を愛する全き愛に生きるのがきよめの生活」と語った。また、聖化が必要な理由については、(1)神との交わりのため(マタイ5・8、第1テサロニケ1・9)、(2)人との交わりのため(第1ペトロ1・22、第1テサロニケ3・12)、(3)主に用いられるため(第2テモテ2・21、4・1~8)、(4)主にお会いするため(ヘブライ12・14、第1テサロニケ5・22~23)だと述べた。
最後に工藤氏は、再臨が突然のうちに到来することを強調し、「いつ召されても大丈夫なような備えをして歩んでいきたい」と呼び掛けた。