今月1日、戦時下での性暴力に関する被害と加害の資料を集めたアクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(西野留美子館長)が、東京都新宿区の日本キリスト教会館内でオープンした。従軍慰安婦の資料を集めたものとしては日本で初の専門資料館。
同資料館は、NPO法人「女たちの戦争と平和人権基金」(東海林路得子理事長)が運営。「ジェンダー正義の視点で戦時性暴力に焦点をあてる」「ひとりひとりの被害と同時に、加害責任を明確にした資料の収集・展示を行う」「平和と非暴力の未来を実現するための、活動の拠点にする」「国家権力とは無縁の民衆運動としてつくる」「国境を越えた連帯活動を進める」ことの5つを基本理念としている。
同資料館では、年に2、3回企画展を計画しながら散在している資料をテーマ別に収集・整理し、順次公開していく予定。現在は第一回特別展として「女性国際戦犯法廷のすべて」が開催されており、2000年に開催された「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」の資料や、8か国のの被害者と加害兵士の証言、専門家の証言、天皇・軍部・日本政府の責任に関する展示、慰安所マップ、被害女性のポートレポートなどが展示されている。同特別展は11月20日まで。また、8月の毎週土曜日には、大学教授など専門家による講演会がある。
開館時間は午前11時から午後6時まで。金曜日は午後9時まで開館している。休館日は月、火曜日。
同資料館に関する詳しい情報やイベント情報は公式ホームページまで。(http://www.wam-peace.org/)