サハラ以南の24カ国のアフリカ各国では紛争、移住、経済混乱、悪天候、農業労働者へのHIV蔓延によって今年後半食糧援助が必要になるとFAO(食糧農業機関)が13日(日本時間14日)、最新の報告書の中で明かした。
「アフリカ報告−サハラ以南における食糧供給の現状と収穫予想」と題された同書で、FAOは、アフリカ南部から相当な量の余剰作物を輸出出来るだろうと述べている。
この余剰作物はアフリカ南部の隣国に需要が出てくる。HIV、AIDSの大流行によりレソトやスワジランドは国家緊急事態を宣言するようになり、その影響が南ア地域全域に及んでいるためだ。
干ばつも南、東、西アフリカの国々に影響を与えている。西アフリカではイナゴ被害が甚大でモーリタニアは特に被害を受けている。
FAOによると、最近3度目の平和条約遵守を公約したコートジボワールでは、政府管轄下の南部では十分な収穫を納めているが反政府組織に占領されている北部の収穫は平年以下になっている。
紛争後のリベリアとシエラレオネに発生している国内避難民や難民も食糧供給を必要としている。同報告書によれば、これらの人々にギニアが食料を援助しなければならなくなるという。
ブルンジ、ルワンダではそれぞれ穀物31万トンで、3万トンに相当する量の食料赤字が起こる恐れがある。
一方、ブルンジ、およびコンゴで新たに起こっている騒乱により居住地に戻ったばかりの人々の再定住が困難になる可能性がある、とFAOは警告している。