日本全土に聖霊の風を巻き起こし、この日本にリバイバルを起こそうと、日本の諸教会と韓国オンヌリ教会(ハ・ヨンジョ牧師)が協力する大規模伝道プロジェクト「ラブ・ソナタ」の名古屋大会が11月26日、愛知県芸術劇場で開かれた。2500席の会場を埋め尽くす大観衆を前にハ牧師は、「クリスマスの本当の意味は、イエス・キリストが神であることを知ることです」と福音を語り、「イエス様はみなさんを招いておられます」と信仰の決心を呼び掛けた。この日、135人がイエス・キリストを救い主として受け入れた。
「ラブ・ソナタ」は、1907年に平壌でおこったリバイバルの100周年を記念して、07年から日本の諸教会と韓国オンヌリ教会が協力して全国で開催してきた。これまでに札幌(07年11月)、青森(08年9月)、仙台(07年11月)、東京(07年7月)、横浜(08年7月)、大阪(07年5月)、神戸(09年4月)、広島(08年4月)、福岡(07年3月)、長崎(08年11月)、沖縄(07年3月)の各都市を巡ったが、関係者によると、12回目となる今回が最後の大会になるという。今大会の開催にあたり、地元の130以上の教会が協力した。
交通事故で体の半分以上の皮膚を失うほどの大やけどを負いながらも、著書や講演を通していまなお多くの人々に感動を与え続けているイ・チソンさんが特別ゲストとして登場。大観衆を前に、9年前の事故からこれまでの思いを告白した。
「これ以上、23歳の女子大生として生きることは無理だと思いました」。手術で変わり果ててしまった自分の顔。病室の窓を鏡にして眺めながら、心は絶望で満たされていた。「神様、私を生かしてくださったのだから、何か対策があるのでしょう。どうするつもりなのですか」と教会で泣きながら祈っていると、牧師がそばに来て一緒に祈ってくれた。「愛する娘よ」―牧師が祈るその一言に、チソンさんは大きな衝撃を受けたという。「自分が見ても愛することのできない私を、神様は、愛しているよ、と私に告白してくださいました」。祈りの中で、「あなたを必ず立ち直らせてあげる。そして、病気で悩み弱っている人々の希望になる」との神の約束を確信したという。
体に何か変化があったわけではなかった。しかし、心は以前と全く違い、喜びで満たされていた。家に帰り、初めて自分の姿を鏡で見る勇気がわいてきた。「私はその鏡を通して、はじめてある女性に出会いました。そこで声をかけたのです。チソンちゃん」。そのとき、手術後はじめて、自分の顔をありのまま受け入れることができたという。
「信じていただけるかどうかわかりませんけれども、このマスクをかわいいなと思うときがあります。私は、神様からいただいた奇跡がこれではないかと思いました」と告白すると、会場からは大きな拍手がわきあがった。
最後に片言の日本語で、「みなさん、人生のどん底で、いま絶望にみたされ、希望が見えないときに、いま人生が終わったと思うとき、その人生のどん底で、イエス様があなたに出会ってくださいます」と話すチソンさんの言葉に、涙をぬぐう参加者の姿もあった。
メインスピーカーとして登場したハ・ヨンジョ牧師は、イエス・キリストが2000年前に生まれ、人間として33年間の生涯を送っただけでなく、十字架で死んで3日目によみがえり、いまも生きている神であることを強調。「もしみなさんがイエス・キリストが神だと信じるなら、その瞬間、みなさんは神の子となれるのです」「イエス・キリストがみなさんをいやしはじめるのです」と力を込めた。
また、イエス・キリストの特徴を4つの「P」にまとめて説明した。まず第1に、「目的(purpose)」。「イエス様は私たち一人ひとりに人生の目的、方向性を与えてくださいます」と話し、「(イエス・キリストは)天国にいくことができる真理、力を与えてくださるのです」と強調した。
第2に「ゆるし(pardon)」。「あなたがもし人を殺したとしても、人からゆるされないような罪人であったとしても、神様によってゆるされない人は一人もいないのです」「イエス様はみなさんの罪をすべて溶かしてくださいました」「ですから、私たちが神の子どもとなれるのです」と語った。
第3に「平和(peace)」。「(イエス・キリストが)神であるという事実を信じるならば、この地上の平和ではなく、天の平和を与えてくださる」「人間が与える平安ではなく、神様が与えてくださる平安を味わうことができる。彼(イエス・キリスト)が神であるからです」と強調した。
第4は「力(power)」。ハ牧師は、イ・チソンさんの証しに触れながら、「(体がいやされるより)もっと大切なことは、絶望し、自殺しないということです。人生をあきらめないということです」「神様がくださる、信じられない、想像をこえた平安をつかむことができるのです」と力を込めた。
最後にハ牧師は、イエス・キリストが十字架で死んで3日目によみがえり、今も生きてともにいる神であることを再度強調し、「クリスマスの主人公はキリストなのです。その方がみなさんの神になることを祈ります」と祝福した。