26歳の妻で2児の母であるスージーは、しばしば人生を振り返り、自分がしてきた選択について考えた。多くの人々がそうであるように、スージーもまた、自分の些細な選択によって、人生をより困難なものにしてしまった側面がある。
10代の頃、スージーは友人に誘われ、村の教会のティーンエージャー向けのプログラムに参加した。「そのプログラムは 『いのちを選んで(Choose Life)』と呼ばれていたのを覚えています。友達と私は十戒を学びました。でも、私はそれ以上学ぶことはなく、そこでやめてしまいました。神が私を愛し、私のために死んでくださったことを理解していなかったのです」
プログラムを終了したスージーは、神の戒めを破らないように努力した。高校を卒業して彼女はすぐに結婚し、最初の子どもが生まれた。その1年後、第2子を出産した。「すぐに心配事が増えました。忙しい毎日の中で、神と神の戒めをすっかり忘れてしまいました」
24歳の時、スージーは体調を崩し、診療所に行った。「医師は私を診察しました。私は咽頭がんだと診断されたのです。絶望と恐怖が私を襲いました。自分が死んだら、まだ幼い子どもたちは、母親を失うことになります。そんなことを考えていたら涙があふれてきました」
ある日、ベッドに横たわり、自分の人生に起こることを必死に考えていたスージーは、ふと10代の頃に学んだ「いのちを選んで」のプログラムを思い出した。彼女は夫に電話し、長く遠ざかっていた村の教会に連れて行ってほしいと頼んだ。
「牧師は親切に私たちを中に招き入れてくれました。牧師さんに祈ってもらった後、なんだか安心して、私は元気になって家に帰りました」
その日から、スージーと彼女の家族は、牧師や他のイエスの信奉者たちと共に礼拝し、神の御言葉を学ぶようになった。彼女と夫は一緒に神の御言葉について話し合い、そして学んだ。「学びを進め、しばらくして、私は悔い改めました。私はいのちを選ぶことにしました。私の人生における唯一の希望は神だと悟ったのです」
教会の牧師が洗礼式の日を告げたとき、スージーは自分も洗礼を受けなければならないと思った。「私は、主と契約を結ばなければなりませんでした。この病気が私に何をもたらすか分からないので、急がなければならないと思ったのです」
彼女は他の決心者たちと一緒に洗礼を受けた。そして今、彼女は、先行きの見えない病にもかかわらず、完全に落ち着き、平安を得ている。「何が起こるか分かりませんが、一つだけ確かなことがあります。『私は救われている』ということです。この確信は揺らぎません。どうか私のために、私の癒やしのために、そして私の家族のために、私の子どもたちのために祈ってください」
スージーは、病を通して人生に真剣に向き合い、そしてキリストを見つけた。故に、この病は単なる病ではなく、彼女の永遠を決定づける媒介となったのである。永遠のいのちを得た彼女が、その肉体においても癒やされ、なお主がご自身の栄光を現されるよう祈っていただきたい。それによってルーマニアの多くの人々が神の栄光を見て、主に立ち返るよう祈ろう。
■ ルーマニアの宗教人口
正教 87・1%
プロテスタント 7・5%
カトリック 5・3%
ユダヤ教 0・03%
イスラム 0・6%
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