カナダ東部モントリオールの聖ジョセフ礼拝堂で22日朝、神父がミサの最中に刺される事件があった。神父は病院に運ばれたが軽傷で、すでに退院している。
カトリック系メディア「クラックス」(英語)などによると、刺されたのはクロード・グルー神父(77)。聖ジョセフ礼拝堂の地下室で22日午前8時半からミサを執り行っていたところ、白い帽子をかぶった背の高い男が、突然グルー神父に歩み寄り刃物で刺した。
事件を捉えた映像には、グルー神父が途中で男に気付き逃げようとするが、男がその後を追って刺す様子が映っている。グルー神父は刺された後、自力で立ち上がり、男はミサの参加者らに取り押さえられた。ミサには50~60人が参加していたという。
男は26歳で、以前から警察が把握していた人物だという。警察はテロの可能性を否定し、単独の犯行とみている。
カトリック系のCNA通信(英語)によると、グルー神父は、多くの人々から気遣いの言葉を受け「心が暖かくなり、この困難な時を平安に過ごすようにさせてくれた」と語った。
聖ジョセフ礼拝堂の広報担当であるセリーヌ・バーボーさんによると、グルー神父は数日間安静にしている必要があるが、神父自身は早期の復帰を希望しているという。