【CJC=東京】世界中のキリスト者が3月23日に革新、平和、希望に関するメッセージと共に復活祭を祝ったことを、米福音派系のANS通信が、AFP通信のニュースを中心に報じている。
バチカン(ローマ教皇庁)では、教皇ベネディクト十六世がチベット、中東、アフリカで「平和を保ち共通の利益をもたらす」解決を呼びかけた。
英国では、カンタベリー大主教ローワン・ウィリアムズ氏が、「安らぎとぜいたく」が結局なくなり、現在の形の文明は崩壊する、と指摘した。
「私たちは個人として、自ら取得したものの終わりを考えられない。また一つの文化としては、この文明が、他の文明と同じように崩壊し、当然のものと思っている安らぎとぜいたくを無限に維持出来ないのだということを想像することは不可能だ」と述べた。
エルサレムでは、世界中から訪れた巡礼者が、イエスが復活した所と信じる旧市街に集まった。
チベットでは、天主教(カトリック)教会が、折からの暴動規制の影響を受け、ミサも抑制しなければならなかった例もあったと伝えられる。
豪州では、聖公会(英国国教会)のフィリップ・アスピノール大主教が環境に焦点を合わせ、「各地を本当に危機に陥れるほどの、史上最大の干ばつを経験した私たちが待ち焦がれていた雨がようやく降り始めた」というメッセージを発表した。
韓国ソウルでは、キリスト者約2万人が市庁舎前で超教派の復活祭礼拝を守った。昨年12月の重油流出事故の犠牲者のために献金した。
ドイツ各地の90箇所で、平和運動家数千人がアフガニスタンからのドイツ軍撤退を要求して自転車行進などさまざまな復活祭デモを行った。
アフガニスタンでは、NATO軍の一員として配備されたカナダ人兵士にチョコレートのイースターエッグが贈られたが、基地にミサを行う司祭の姿はなかった。
ロシアでは、主流の正教会はユリウス暦によっているので、復活祭は4月27日に当たる。モスクワの『無原罪の身ごもり大聖堂』では、カトリック教会の復活祭が祝われた。
南米コロンビアでは、カトリック司祭がマルクス主義の影響を受けた革命軍に拘束された人々のために祈るよう訴えた。
英ノーウィッチの国教会大聖堂では、400人以上の参列者が、イエスの復活を象徴するためキャンドルに点火したが、祈りの最中に火災報知機が反応して鳴りだし、自動音声で退去勧告が流れてしまい、礼拝の最中に避難する騒ぎがあった。幸い大聖堂に被害はなく、礼拝は続けられた。
同教区のジャン・マクファーレン司祭は「火災感知システムもイエスの復活を感知出来なかった」と言う。
会衆が大聖堂から避難した直後に消防隊が到着した。礼装の主教や司祭が困惑顔で出迎えた。火災でないことも確認されたので、礼拝は再開された。