牧師の働きを通して経験したこと、教えられたこと・その4
教会開拓を通して与えられた恵みと祝福
教会開拓を通して多くの恵みと祝福を与えられた。ここではそのうちの主なものを次に簡単に記す。
・2006年4月に教会開拓をスタートさせて以来、一回も休むことなく、聖日礼拝をささげることができた。また木曜日の婦人セルもほとんど休むことなく続けられてきた。この間、私たち夫婦の健康と霊性とが守られたことを主に心から感謝したい。
・妻と助け合いながら、小さな教会ではあるが、共に牧師として共同で牧会を続けてくることができた。聖書に、夫婦は一心同体であるべきとある。牧会という一つの働きを妻と共同かつ対等の立場で行うことを通して、妻とより一つとなるように導かれてきたことは、本当に主の恵みであったと思う。
・教会がスタートしたときから経済的に自立の道を歩んできたこと、また教会会計の収支がプラスで推移してきたことは幸いであった。これには、自宅を会堂として用いていること、牧師が年金をいただいていること、教会の兄弟姉妹たちが喜んでささげてくださったことなどが大きかったと思う。それらの背後で支えてくださった、主のお働きに感謝したい。
・住宅街の中にある自宅を用いての教会開拓であったので、音の問題などで周囲から苦情を受けることが予想された。しかし、近隣から苦情や嫌がらせなど一切受けることなく、近隣の方々と良好な関係を持って教会の諸活動を続けられたことは、本当に幸いであった。主のお守りに感謝したい。
・これまでの教会の諸活動を通して、教会の信仰共同体としての基礎が固まってきたこと、また教会の兄弟姉妹の方々が主にあって成長され、1年間東京で教会学校教師の学びを受けられた後にCS教師として奉仕されていること、また絵画教室で教える奉仕もされていることは、とてもうれしいことである。主のお導きに感謝したい。
・自宅が教会堂なので、テーブルに座った状態のアットホームな雰囲気の中で礼拝や交わりを持つことができていること、特に礼拝後すぐに、そのままの状態で交わりに入れるため、親密で良き交わりの時間を共有できていることは、教会に集う者にとっては大きな喜びであり恵みである。私たちに対する、主のお取扱いに感謝したい。
・大阪にある北浜インターナショナルバイブルチャーチと東京めぐみ教会(初めの約4年間)という単立の姉妹教会および協力教会が与えられ、祈りによって支えていただけたことは、本当に大きな助けであり、また祝福であった。祈りや有益な助言によって支えてくださっている、姉妹教会および協力教会の牧師先生方や兄弟姉妹の方々に、心より御礼申し上げたい。またそのように導いてくださった主に感謝したい。
・牧会塾に夫婦で2年間通うことができ、ベテランの牧師先生方から多くのことを学べたのは、牧会初心者の私たち夫婦にとっては、大変大きな励ましであり、また恵みであった。牧会塾の働きに関わる多くの先生方に心より感謝したい。
・現在次女夫婦は、宣教師としてミッション・アフリカからナイジェリアに派遣されている。彼らの日本における派遣教会の役割を、私たちのような小さな教会が担うように導かれ、経済面と祈りにおいてサポートさせていただいていることは、とても感謝なことであった。
・私たちの教会は、厚木市毛利台という団地の中にある教会である。この地域の多くの方々が主にある希望をもって人生を歩まれるよう福音を宣べ伝えること、そのための拠点としての、地域に根ざし・地域にあって信頼され・地域の霊的責任を負う教会となること、また地域が主にあってリバイブし、活性化すること、さらに、近い将来に教会の合同墓地の建設と新会堂の建設を行うことなど、主が私たちに良きビジョンを与えてくださった。そのことを覚えて感謝したい。
・小冊子の『働くことに喜びがありますか』を出版でき、いろいろな方に配布させていただき、またレスポンスを頂けたことは感謝なことであった。
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(参考並びに引用資料)
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[3]山中良知(1969年)『聖書における労働の意義』日本基督改革派教会西部中会文書委員会刊
[4]カール・F・ヴィスロフ(1980年)『キリスト教倫理』鍋谷堯爾訳、いのちのことば社
[5]唄野隆(1995年)『主にあって働くということ』いのちのことば社
[6]宇田進他編(1991年)『新キリスト教辞典』いのちのことば社
[7]山崎龍一(2004年)『クリスチャンの職業選択』いのちのことば社
[8]ケネ・E・ヘーゲン『クリスチャンの繁栄』エターナル・ライフ・ミニストリーズ
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[12]ヘンドリクス・ベルコフ(1967年)『聖霊の教理』松村克己&藤本冶祥訳、日本基督教団出版局
[13]ピーター・ワグナー(1985年)『あなたの賜物が教会成長を助ける』増田誉雄編訳、いのちのことば社
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[25]国際ハガイセミナー資料(シンガポール、2005年7月)
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(その他の参考資料)
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・H・F・R・キャサーウッド(1996年)『産業化社会とキリスト教徒』宮平光庸訳、すぐ書房
・鍋谷憲一(2005年)『もしキリストがサラリーマンだったら』阪急コミュニケーションズ
・マックス・ヴェーバー(1989年)『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』大塚久雄訳、岩波書店
・小形真訓(2005年)『迷ったときの聖書活用術』文春新書
・ウォッチマン・ニー(1960年)『キリスト者の標準』斉藤一訳、いのちのことば社
・ロナルド・ドーア(2005年)『働くということ』石塚雅彦訳、中公新書
・共立基督教研究所編(1993年)『聖書と精神医学』共立基督教研究所発行
・生松敬三(1990年)『世界の古典名著・総解説』自由国民社
・バンソンギ「キリスト教世界観」石塚雅彦訳、CBMC講演会資料(2005年)
・William Nix, 『Transforming Your Workplace For Christ』, Broadman & Holman Publishers, 1997
・ミラード・J・エリクソン(2005年)『キリスト教神学』第三巻、伊藤淑美訳
・ヘンリー・シーセン(1961年)『組織神学』島田福安訳、聖書図書刊行会
・ジョージ・S・ヘンドリー(1996年)『聖霊論』一麦出版社
・ウィリアム・ポラード(2003年)『企業の全ては人に始まる』大西央士訳、ダイヤモンド社
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門谷晥一(かどたに・かんいち)
1943年生まれ。東京大学工学部大学院修士課程卒業。米国ミネソタ州立大学工学部大学院にてPh.D.(工学博士)取得。小松製作所研究本部首席技監(役員待遇理事)などを歴任。2006年、関西聖書学院本科卒業。神奈川県厚木市にて妻と共に自宅にて教会の開拓開始。アガペコミュニティーチャーチ牧師。著書に『ビジネスマンから牧師への祝福された道―今、見えてきた大切なこと―』(イーグレープ)。