米ワシントン州のメガチャーチ、マーズヒル教会の同州ベルビュー市のキャンパス(礼拝所)で担任牧師を務めていたトーマス・ハースト牧師が、牧師職から身を引くことを発表した。
宗教情報サイト「Patheos」によると、ハースト牧師は、2日の日曜日午前の礼拝の中で、直ちに牧師職から退き、休息を取りたいと表明した。しかし、ハースト牧師は夫人と共に、同教会に教会員として残ることを希望しており、教会は積極的に新しい担任牧師を探すとしている。
ハースト牧師の辞任発表は、マーズヒル教会が現組織の解体という重大発表をしてからわずか数日後のことであった。
同教会はいま、根本的な改革のために、複数あるキャンパスがそれぞれ独立した教会となるか、それとも他のマーズヒル教会のキャンパスと統合するか、またはキャンパスを閉じるかのいずれかを迫られている状況にある。
Patheos によると、ハースト牧師は「疲れて」おり、そのため教会のこの移行期に、自身は教会を指導する人ではないと語ったという。
これまでの教会組織を解体するという決定は、教会員に対する継続的ないじめや脅迫行為のため非難を受け、退任させられたマーズヒル教会の創設者であるマーク・ドリスコル元主任牧師の件に端を発した。
マーズヒル教会が複数のキャンパスを持つ体制を終わりにすることを発表した際、同教会の幹部長老であるデイブ・ブルスカス牧師は、「まだ存在している私たちの各地域教会に残された将来への最善策は、それぞれの教会が自立し、自治のできる独立した存在となることである」と伝えていた。
各キャンパスについての今後に関しては、牧師や長老たちからなるチームにより今後決められることになるが、来年1月1日には新しい形でスタートできることを目標としている。
「既存のマーズヒル教会の組織は解体することになります」とブルスカス牧師は言い、「究極的に、この計画が成功するかどうか、またそれぞれの新しい地域教会が将来もあり続けるかどうかは、私たち皆が礼拝へ出席し、これからも引き続きささげていくことを通し、イエス様の使命を支えていくことに忠実であり続けていくことにかかっています」と話す。
「マーズヒル教会は、今までも建物や組織といったものではありませんでした。マーズヒル教会は、イエス様と一緒にその使命を果たす人々のことです。そして、新たに独立した地域教会がスタートしていくにしても、ひとつに焦点を当て続けるのです。焦点を当て続けるべきものは、常にイエス様です」